ウクライナ情勢悪化は米国の責任＝オーストリア元副首相

米国とNATO（北大西洋条約機構）は、事実上、ウクライナでロシアに対する代理戦争を展開しており、これは欧州にも危険をもたらしている。オーストリアのハインツ＝クリスティアン・シュトラッヘ元副首相が、このような見解を示した。

シュトラッヘ氏は、自身のYouTubeチャンネルで次のように強調した。

「米国やNATO加盟国からの兵器供与がウクライナを援助すると考える人々は、現実的に考えることができず、最終的にはその間違いに気づくだろう。西側の軍事支援は、恐ろしい人的被害、状況のさらなる悪化、想像を絶するほどの犠牲者の数をもたらすのだ。」

シュトラッヘ氏は、EU（欧州連合）指導部とオーストリア政府に対し、激化する紛争をできるだけ早く、外交的に解決するよう慎重な姿勢を求めた。

また、シュトラッヘ氏は自国の指導部へ向けて、憲法で規定されている永世中立の原則を遵守し、自国の領土を通じてウクライナ政府への兵器供与を行わないことの必要性について喚起した。さらに、西側諸国による対露制裁の悲惨な結果に注目し、その停止を提唱した。

シュトラッヘ氏は「深刻なガス・電気不足に直面し、経済が破綻する劇的な秋と冬が近づいている」と締めくくった。

オーストリアを含む欧米諸国は、対露制裁の発動やロシア産燃料の放棄により、エネルギー価格の上昇やインフレに直面している。燃料（特にガス）価格の上昇により、米国や欧州の産業界は競争力を大きく失い、他の経済分野にも影響を及ぼした。

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