韓国、チュニジア経由でロシア産石油輸入か 各国、価格上限導入前に抜け道模索

© AFP 2023 / Christophe Simonタンカー
タンカー - Sputnik 日本, 1920, 25.11.2022
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韓国はロシア産のナフサ(石油製品の一種)をチュニジア経由で輸入し、制裁逃れをしている。ロイター通信が、国際金融情報会社リフィニティブの報告をもとに、このような分析を伝えている。主要7カ国(G7)や欧州連合(EU)によるロシア産石油への価格上限導入が間近に迫るなか、各国が自ら課す制裁の悪影響を避けようと例外規定などの「抜け道」を探す動きも広まっている。
ロイター通信が伝えたところによると、韓国は世界でもナフサ輸入が最も多い国の一つであり、昨年はロシアから年間需要の約4分の1にあたる59万トンを輸入していたが、制裁発動後にロシア産の輸入は激減。その一方でチュニジアからの輸入が増加しており、10月には8.2万トン、11月には27.4万トンに達するとみられている。
これまで韓国のチュニジアからのナフサ輸入は特に見られなかったことから、チュニジアに一度入ったロシア産ナフサの転売を受ける形で輸入している可能性がある。
韓国、チュニジア両国の貿易相はコメントを控えたものの、市場に詳しい専門家は「輸入ルートの変更は、より安価なロシア産燃料を利用するために、ほかの西側諸国の注意の目をそらしたいという思惑と関係している」と指摘している。
これまでに、欧米諸国もロシア産石油を別の産地のものと「調合」したり、第三国で精製することで産地をカモフラージュする手法をとっていると報じられていた。
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抜け道を求めているのは韓国だけではない。G7やEUはロシア産石油への価格上限を12月5日にも導入する見込みだが、各国が自国に有利な例外規定をつくって国内経済への悪影響を避けようとする動きが広がっている。
日本の西村康稔経済産業相は25日、日本企業も参加する極東ロシアの石油ガス開発事業「サハリン2」からの石油について、「価格上限措置の対象とならない」との認識を示した。米財務省もこれについて、全ての原油を日本が輸入する事を条件に適用除外を認めている。
一方、EUでは加盟各国の足並みがそろわず、詰めの交渉がまとまらない。ロシア産原油に頼るハンガリーはEUのエネルギー相会議の中で、天然ガスと石油に対する価格規制の適用除外を目指すと表明している。
海運が盛んなギリシャやマルタはより高い上限価格を導入して自国への影響を最小限に抑えようとしている。だが、ポーランドやバルト3国はこれには反対で、一致した見解を得られず交渉は暗礁に乗り上げている。
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