「ジャーナリズムは犯罪ではない」　世界の主要メディアが米国にアサンジ被告の訴追をやめるように要請

独週刊誌「デア・シュピーゲル誌」、米紙「ニューヨーク・タイムズ」、英紙「ガーディアン」、仏紙「ル・モンド」、スペイン紙「エル・パイス」は、ウィキリークス創設者のジュリアン・アサンジ被告を起訴しないよう米国政府に要請していることが分かった。独テレビ局「ダス・エルステ」が報じている。各紙が署名した公開書簡では、「アサンジ氏に対する起訴は危険な前例であり、報道の自由に対する攻撃だ」と述べられている。

ダス・エルステによると、これらの世界的な主要メディアが2010年に手を組み、アサンジ被告が入手した文書の抜粋を公開した。アサンジ氏は2010年以降、イラクとアフガニスタンでの米軍の活動に関する約70万件の機密文書をウィキリークスのサイトで公開しており、その中には民間人の殺害や囚人の虐待に関する情報が含まれていた。そして今日、これらのメディアが、機密文書を公開したアサンジ氏を訴追しないよう、米国に初めて公式に要請したという。

その公開書簡では、「ジャーナリズムは犯罪ではない」と述べられており、民主主義国家におけるジャーナリストの主な仕事は、当局の誤りを批判することであると指摘されている。そういった批判が犯罪化されれば、民主主義は著しく弱体化し、アサンジ被告に対する起訴は危険な前例となり、報道の自由を損なう恐れがある、と書簡では結論づけられている。

ダス・エルステによると、米国当局はアサンジ被告が機密資料を盗み、それを公開することで米国情報機関の情報提供者の生命を危険にさらしたとして起訴している。一方でアサンジ氏の支持者は、同氏を戦争犯罪を暴露した勇気あるジャーナリストであり、今こそ模範として取り上げられるべき人物だと考えている。もし、アサンジ被告がロンドンの刑務所から米国に引き渡されれば、175年の懲役刑を受ける可能性がある。

スプートニクは以前、アサンジ被告が自分に対する容疑を認めず、米国への引き渡しに反対していると報じた。

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