【解説】トルコのアルタイ戦車 なぜ量産開始が遅れているのか?

© AP Photo / Burhan Ozbiliciトルコのアルタイ戦車
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トルコのエルドアン大統領は今月9日、国産の新世代自走榴弾砲「フィルティナ」(旋風)の軍への引き渡し式典で演説し、トルコ初の国産戦車「アルタイ」の開発プロジェクトについてコメントした。同氏は、アルタイは試験を経て2025年に量産が予定されており、試験の枠内でアルタイ2両がトルコ軍に納入されると述べた。
スプートニク通信は、トルコ大統領府傘下の国防産業庁筋が確認した情報として、これら2両の戦車には韓国の現代斗山社製のDV27KディーゼルエンジンとSNTダイナミクス社製のEST15Kトランスミッションが搭載される予定だと報じた。試験が成功裏に終了した場合、現代斗山への発注が増える可能性がある。
一方、アルタイ戦車の量産は当初、2020年に始まる予定だったが、ドイツが供給することになっていた戦車のパワーパックが制裁の対象となり、予定が狂った。
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「アルタイ」プロジェクト開発の歴史

2007年、アルタイ戦車プロトタイプ製造の入札でトルコのオトカ社が勝った。そしてドイツから供給されたエンジンとトランスミッションを搭載した戦車のプロトタイプが製造された。戦車「K2ブラックパンサー」を開発した韓国のロテム社もアルタイ戦車プロトタイプの製造過程でサポートを提供した。
2015年、トルコの国防産業庁はアルタイ戦車250両を量産する入札を発表、プロトタイプを製造したオトカ社の他にトルコのFNSS社とBMC社も参加した。BMC社が入札で勝ち、2020年の量産開始を規定した合意が2018年11月9日に締結された。
国防産業庁が公表した2017年から2020年の戦略計画には、2020年にアルタイ15量を装備に組み込み、2021年には20両がトルコ軍に納入されると記されていた。しかし、この課題は期日までに達成されなかった。
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韓国製パワーパックを使用するうえでの困難

防衛産業に関するトルコの専門家、アニル・シャヒーン氏はスプートニクの解説で、韓国製パワーパックを使用するうえで存在する技術的な問題に注目した。
「現在、韓国は国産の戦車にドイツ製のエンジンとトランスミッションを使っている。また韓国はずいぶん前から国産パワーパックの開発に取り組んでいるが、それを使用するうえで明らかになった多くの技術的問題がわかっている。現在、これらの問題を除去する作業が進められている」
シャヒーン氏はまた「ご存知のように、先に禁輸措置が導入されたため、ドイツはトルコにパワーパックを供給していない。アルタイ戦車は韓国K2ブラックパンサー戦車に似ているため、この戦車のパワーパックはアルタイ戦車に適している。トルコはパワーパックを緊急に必要としたため、韓国から購入した。現在、トルコと韓国はアルタイ戦車に設置して統合する過程で発生した技術的問題を取り除くための共同作業を行っている」と強調した。
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