世界各国の中銀、金準備の「帰国」進める 米国の一方的制裁を危惧

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各国の中央銀行や政府系ファンドが、金準備の物理的な保管場所を自国に移す動きを加速させている。米資産運用会社「インベスコ」の調査で明らかになった。米国をはじめとする西側諸国による対露制裁を受け、資産凍結のリスクを回避しようとする狙いがあるとみられる。
調査は世界各国の85の政府系ファンド、57の中央銀行を対象に行われた。そのうち、金を自国に保管していると回答したのは、68パーセントにのぼった。50パーセントだった3年前の調査時と比べて18ポイントも上昇している。
インベスコは次のように指摘している。

「かなりの割合の中央銀行が、米国によるロシア資産凍結という前例を懸念している。回答した機関の58パーセントは、このことが金の魅力をより高めたとする意見に賛同している。こうした変化は、地政学的リスクの高まりを反映している。中央銀行の57パーセントは金が国際情勢の混乱に対するリスクヘッジになるとみなしている」

ロイター通信によると、米国は特殊軍事作戦の開始以降、6400億ドル(91兆円)のロシア政府の資産を凍結している。
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また、匿名の西側諸国の中央銀行関係者は、次のようにインベスコに対し明かしている。

「我々は8~10年前に金保有を増やしてロンドンで保管し、スワップなどに利用してきました。ですが、現在は金を自国に移転して、安全資産として保管しています」

安全資産として需要高まる

過去20年の米国による一方的制裁の乱用は、主に新興国の間で脱ドル化と西側中心のグローバル金融システムの信用低下を招いた。昨今の米国発の金融不安も相まって、安全資産である金の需要は高まっている。日本も含め、世界の金価格は史上最高の水準で推移している。
世界の主要金鉱山会社によって構成される非営利団体「ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)」によると、2023年の最初の3ヶ月で、世界各国の中央銀行はあわせて228トンの金を購入した。この数字は、第1四半期としては、比較可能な統計がある2000年以降では過去最大となっている。
なかでも、中国の中央銀行は昨年11月からの5ヶ月間で急激に金準備を増やしている。それと同時に米公債への投資を減らしており、中国は米国からの経済制裁に耐え抜くための準備を進めているという見方も出ている。
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