日本、空自C2輸送機に長距離ミサイル搭載計画 その長所は

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C2輸送機 - Sputnik 日本, 1920, 08.08.2023
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日本の防衛省は、航空自衛隊の輸送機「C2」への長距離ミサイル搭載を進める動きをみせている。戦闘機と比べたメリットは何か、どのような運用が見込まれるのかなどをまとめた。

進む計画

C2は防衛省技術研究本部と川崎重工業が共同開発した輸送機。2017年に正式配備された。110人の人員と20トンの物資を積み、7600キロ飛行できる。日本の最東端・南鳥島と最西端・与那国島を往復しても燃料が余る計算となる。自衛隊は現在、約15機を保有している。
防衛装備庁は2月、「C2輸送機用誘導弾等発射システムの開発に係るデータ取得役務」の公募を行っており、2023年度は約36億円の予算を計上している。また、時事通信は今月6日、複数の政府関係者の話として、C2に長距離ミサイルを搭載する検討に入ったと伝えており、計画は着々に進んでいるようだ。
これまでの防衛省官僚の国会答弁によると、計画は岸田政権が進める「スタンドオフ防衛能力(相手の射程外から攻撃する能力)」の向上の一環で、ミサイルの発射プラットフォームを多様化して、敵の対応を複雑化させ侵攻を阻止することを目的としている。防衛装備庁が公募した業務には、実際にC2からスタンドオフミサイルに見立てた容器を投下する実験も含まれ、データ収集や分析を行う。
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輸送機のアドバンテージ

搭載するミサイルは、投下後に空中でエンジンが作動するように設計されたものが考えられている。こうすることで、C2自体の改修は最小限に抑えられる。この観点から米国も同じような技術を開発中だ。
前述の時事通信によると、現時点では新たなC2専用の新たなミサイル開発・調達案は浮上していない。潜在的な候補となりうるのは、戦闘機「F15」に搭載できる射程900キロの空対地スタンドオフミサイル「AGM158・JASSM」だ。また、射程を1000キロ以上に伸ばした「12式地対艦誘導ミサイル」の空中発射型も開発が進められている。
ミサイルというと戦闘機を連想しがちだが、あえて輸送機での運用を目指すのは相応のメリットがあるからだ。C2は通常の戦闘機よりも多くのミサイルを搭載できるうえ、長い滞空能力を持つ。機動力では戦闘機に劣るが、敵の射程外から発射するのであれば致命的な問題ではない。
岸田政権は昨年12月、「防衛力整備計画」など新たな安全保障関連3文書を定めた。そこでは反撃能力を保有する必要性が明記された。防衛費は今後5年間で43兆円程度に増額する。そのなかで軸となるのは、スタンドオフミサイルの強化に割かれる5兆円で、これまでの5年間と比べて25倍となっている。
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