イランが8月以降ハマスのイスラエル攻撃準備を支援か＝米紙

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、パレスチナのハマスとイランが支援するシーア派組織「ヒズボラ」の高官の話を引用し、イスラム革命防衛隊（IRGC、イランのエリート部隊）の将校らが8月からハマスのイスラエル攻撃計画に協力しており、10月2日にレバノン・ベイルートで開かれた会合で承認されたと報じている。

これに先立ち、ホワイトハウスは、パレスチナによるイスラエル攻撃の支援にイランが関与しているかについて、結論を出すのは時期尚早だと米国は考えていると表明。一方、アントニー・ブリンケン国務長官は、イスラエル南部への攻撃にイランが関与しているという証拠は米国にはないが、イランがガザ地区を支配するハマスと長年にわたる関係があることは広く知られていると述べていた。ブリンケン氏によれば、イランの支援がなければハマスは今日のようなものにはならず、イランもこの件で米国の制裁の対象となっている。

同紙は「イスラム革命防衛隊の将校らは、8月からハマスとともに空、陸、海の侵攻作戦について取り組んできた」と記している。

同紙の複数の中東情報筋によれば、イスラム革命防衛隊のより世界規模での計画は、あらゆる方面からイスラエルを脅かすことだという。

情報筋らによれば、ハマスの攻撃の詳細はベイルートでの数回の会合で明らかにされ、10月2日の会合でイランはエスカレーションを開始する「ゴーサイン」を出したという。

同紙はまた、匿名の欧州政府高官およびシリア政府顧問からも同様の情報を得たと報じている。

イスラエル・パレスチナ紛争の激化

10月7日午前、パレスチナ・ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスは、イスラエルに対する未曽有の大規模ミサイル攻撃を開始した。イスラエル側は3000発を超えるミサイルが撃ち込まれたとしている。その後、ハマスはイスラエル南部に越境攻撃している。

パレスチナのイスラム組織「ハマス」は10月7日、イスラエルに対して「アルアクサの洪水作戦」開始を宣言。これに対し、イスラエル国防軍は「鉄の剣」作戦を発動してハマスの攻撃に対抗。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は国民に向けた演説の中で、国家は戦争状態にあると表明した。人口密集地域からハマス戦闘員を排除するよう命じ、予備役の広範な動員を命じた。

イスラエル軍はガザ地区への空爆を開始。ガザ地区では空爆により413人が死亡し、約2300人が負傷したと主張されている。

ロシアのミハイル・ボグダノフ外務次官はスプートニク通信に対し、ロシアはイスラエルおよびパレスチナに対し、停戦し交渉の席に戻るよう求めていると語った。

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