【解説】バイデン大統領の論評記事 米国の欺瞞的外交があらわに

© AP Photo / Andrew Harnik米国のバイデン大統領
米国のバイデン大統領 - Sputnik 日本, 1920, 20.11.2023
サイン
米国のジョー・バイデン大統領はこのごろ、米紙「ワシントン・ポスト」に寄稿したなかで、ウクライナ情勢やイスラエル・パレスチナ紛争について論じた。だが、バイデン大統領の主張からは米国の対外政策の矛盾が垣間見える。
まず、バイデン大統領は記事の冒頭でロシアのウラジーミル・プーチン大統領とガザ地区のハマスを同一視している。それもそのはず、老朽化し無力化した米政権にとって、イスラエルとウクライナの両方のために同時に資金を得るためにはいかなる方法も有益だからだ。
だが、バイデン大統領はいつものように、米国がやってきたことの責任を他人のせいにしている。
米国はこれまでにガザ地区での選挙の必要性を厳しく訴えてきた。選挙を行えばハマスが政権に就くと分かっていたのにも関わらずだ。つまり、米国は現在の対立を促進し、自らの手で紛争と危機を作ったのだ。
プーチン大統領 - Sputnik 日本, 1920, 18.11.2023
「ロシアキャンセル」政策は反文化的で人種差別主義的=プーチン大統領
米国は同じような状況をウクライナでも生み出した。無秩序を黙認し、国家転覆や8年間のドンバス戦争を支援し、ロシアに対する攻撃力としてのキエフの政権を援助した。
バイデン大統領は記事中で「起こっていることを見ると心臓が張り裂けそうだ」と書いているが、第一にプーチン大統領の言葉をそのまま繰り返している。自分たちで他のフレーズを考えることぐらいできただろう。
第二に、米国の実際の行動から判断すれば、彼ら停戦や何らかの合意を得ようとはしておらず、むしろイスラエルにゴーサインを出しているのは明白だ。武器供与や空母の派遣などがその典型例だ。そのため、バイデン大統領の言葉に説得性はない。
また、バイデン大統領は「二国家解決」について話しながら、パレスチナ人の迫害やジェノサイドを促進している。こんな状況でどうして二国家解決などを口にできるのだろうか。
ラブロフ外相
 - Sputnik 日本, 1920, 16.11.2023
国連安保理の問題は西側諸国の数が多すぎることにある=ラブロフ露外相
さらに、バイデン大統領はハマスが病院や学校の地下にトンネルを設置していると疑っている。つまり、こうした病院や学校への攻撃を自ら奨励し、正当化しているのだ。民間人の犠牲は気にしていないのだろう。こうしたバイデン大統領による欺瞞的発言には枚挙にいとまがない。
バイデン大統領はこれまであらゆる記事で、世界における今後のリーダーシップについて言及してきた。米国専横の世界についてだ。だが、米国のリーダーシップはすでに世界各地で悲劇を生み出しており、彼らは現状を変えようともしていない。
バイデン大統領は人道的停戦に関しても、イスラエルの公式声明を繰り返すのみで、「テロリストにチャンスを与えるだけだ」という主旨の認識を示している。このようにバイデン大統領は民間人のさらなる殺害を容認しているのだ。
ニュース一覧
0
コメント投稿には、
ログインまたは新規登録が必要です
loader
チャットで返信
Заголовок открываемого материала