アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンを巡っては、接種したあとに血栓ができるなどの事例が報告され、欧州などの国々で接種が一時的に停止されている。
KDCAが発表したプレスリリースでは、アストラゼネカ製ワクチンと血栓の関連性は見つかっていないと指摘されている。
KDCAによると、韓国ではワクチン接種後に計16人が死亡し、そのうち血栓が見つかったのは長期治療のために入院したことのある高齢女性1人のみで、現在、この事例について調査が行われているという。
韓国当局は数週間前、アストラゼネカ製ワクチンについて、有効性があるとして65歳以上への使用を許可した。
韓国では新型コロナウイルスのワクチン接種が始まった2月26日以降、主に医療従事者や新型コロナによる合併症のリスクが高い人など50万人以上にアストラゼネカのワクチンが接種された。
アストラゼネカ製ワクチン使用の一時停止
アストラゼネカ製ワクチンの集団接種開始後、接種後の入院や死亡事例が報告され始めた。死亡事例を調査した医師らは、ワクチンを接種した人たちが血栓症を発症したことを明らかにした。
欧州の多くの国(ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、スロベニア、ポルトガル、キプロス、オランダ、オーストリア、デンマーク、エストニア、ラトビア、リトアニア、ブルガリア、アイルランド、ルクセンブルク、ノルウェー、アイスランド)が、ワクチンの完全な使用中止、または一部ロットの使用中止を発表した。
欧州以外では、インドネシア、コンゴ民主共和国、タイ、南アフリカが使用を一時中止した。
なお、世界保健機関(WHO)は、ワクチンの使用継続を推奨した。
日本の菅首相は16日、日本国内での使用について「まずは情報をしっかり集め、整理した上で判断という形になる」と述べた。
アストラゼネカのワクチンの累計接種回数は1700万回とされる。