04:52 2017年09月21日
東京+ 21°C
モスクワ+ 10°C
    安倍・トランプ会談 議題に上るのは安全保障、TPP、対露関係

    安倍・トランプ会談 議題に上るのは安全保障、TPP、対露関係

    © Fotolia/ viperagp
    オピニオン
    短縮 URL
    タチヤナ フロニ
    362754

    安倍首相はトランプ新米大統領と会談を行っている。首相は前日、東京を発つ際にトランプ大統領と信頼関係を築きたいと抱負を語っていた。安倍首相は諸外国の首脳の中ではいち早くトランプ氏との会談を行っており、昨年11月、大統領選挙後にすぐにニューヨークに飛んでいる。今回、就任式を終えて大統領となったトランプ氏と行われる会談は同盟関係の強化と多くの国際的側面に「歩調を合わせる」ことに焦点が絞られている。

    両首脳の会談では広範な外交問題が議題に挙げられており、米国から日本へおこなわれている軍事支援も含まれている。ロシア人日本専門家のドミトリー・ストレリツォフ国際関係大学教授は地域における戦略的パートナーシップおよび安全保障の問題は何よりもまずこの枠組みにおける日本の財政負担にかかわってくるとの見方を示し、次のように語っている。

    「トランプ氏は負担をなんとか拡大させようとするだろう。とはいえ日米戦略パートナーシップに根本的な変化は生じないと思う。だが日本は決断する際にある程度自立度を高め、より粘り強い外交政策を行おうとし、この際に自分により重きを置き、米国と意見のすり合わせをすることは減るだろう。このようにして米国との同盟関係に置かれる重点は多少なりとも弱まるものとみられる。日本の自立した政治と、豪州、ニュージーランド、インド、これにおそらくタイやフィリピンも加えた他の同盟国との関係が最重要になってくる。だが安倍氏とトランプ氏の会談ではこれは議題にあがらないはずだ。」

    安倍首相にとってもうひとつ重要なのはTPPの今後についての話し合いだ。離脱の大統領令にトランプ氏はすでに署名している。安倍氏はおそらく日本は雇用数の増加につながる米国経済への投資拡大を自国の側から約束するものとみられている。これによってトランプ氏にTPPに戻るよう説得するだろう。なぜなら大統領令は日米の経済関係を深刻に損なう恐れがあるからだ。ストレリツォフ氏はさらに次のように続けている。

    「私としてはいかなる方向にも黙示録的なシナリオを描こうとはしない。トランプ氏は経済政策ではTPP離脱という基本ベクトルをすでに示しており、安倍氏がその決定を撤回するようトランプ氏を説得できるとは到底思えない。だが別の見方をすればトランプ氏は対日関係の緊張化を望んではいない。貿易面では両国の関心はキープされるだろう。おそらく最恵国待遇の雰囲気を作るために何らかの相互に受け入れ可能な形が見つけられるのではないか。だがこれはいずれにせよ二国間合意の形になるだろう。私としてはTPPはこれで完全に葬り去られたとは思わない。数年たって新たな大統領が出てきたときTPPに立ち戻ることもありうるし、トランプ氏だって変わる可能性もあるからだ。」

    トランプ新大統領をロシア大統領に寄せる親近感から悪者扱いする人が多いのはよく知られているが、この意味で今回の安倍・トランプ会談が安倍氏がプーチン大統領と会う目前に行われていることは興味深い。前オバマ米政権には露日の接近は危惧感を呼んでいた。一方で新米大統領府報道官は安倍首相の訪米前に行われた特別ブリーフィングで、日本にとっては対露関係は重要であるため米国はこれに理解を持って接していると語っている。

    タグ
    日米関係, 日本, 米国
    コメント・ガイドディスカッション
    Facebook経由でコメントスプートニク経由でコメント
    • コメント