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    サウジアラビアのアール=サウード国王

    経済のグローバル化離れの傾向としての日本とサウジの協力

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    オピニオン
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    タチヤナ フロニ
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    日本は、経済を立て直し石油依存から脱却する意向のサウジアラビアを支援する。サウジは日本企業の進出を促す特区を創設し、日本企業は有利な条件を得る。これらの意向は、3月13日に東京で日本とサウジアラビアの首脳が発表した両国の合意「日・サウジ・ビジョン2030」に盛り込まれている。共同通信が報じた。

    サウジアラビア諮問評議会経済・エネルギー委員会のアブデル・ラフマン・アルラシディ委員長は「スプートニク」に、サウジは日本の投資家による国営企業民営化プログラムへの大規模な参加に関心を持っていると語った。日本は石油依存度の低い経済を構築するために、他に何をサウジに提案することができるのだろうか? 匿名を希望するロシア人アラブ専門家は、「スプートニク」に次のような見解を示した-

    「以前サウジアラビアは石油収入が大規模プロジェクトへ投資されていた時に国家資本主義型経済を構築した。新国王の下では経済の自由化と多角化の方向に方針が変更されている。そして日本との協力はちょうどこのような自由化に向けられている。石油大国ではなく、まさに日本の資本参加を得たサウジ経済の多角化を使って世界の経済関係にサウジを引き入れるというものだ。日本にとっては同国がサウジ市場を獲得するという点で有利だ。これは高い購買価値を持つ3000万人の市場だ。さらにアラビア半島の他の国の市場への進出。合わせると4800万人となる。」

    なお日本はサウジで採れる石油や鉱物を強く必要としている。日本は同分野に投資する用意があるのだろうか?高等経済学院の日本専門家、アンドレイ・フェシュン氏は、次のような見方を示している-

    「私は日本が新たな技術を提供する用意を示す目的は、より安価な炭化水素だと考えている。まずサウジアラビアで採掘されているガスの液化に技術を提供できる。安価な炭化水素の他にこれも日本を大きく後押しするだろう。サウジアラビアからの巨大タンカーによる石油輸送は日本の造船業界にとってよい刺激となる。これが日本経済にとっての2つの主なプラス面だ。」

    雑誌「エクスペルト」の金融アナリスト、アンナ・コロエヨワ氏は、サウジアラビア国王の訪日はすでに歴史的なものと呼ばれていると指摘し、次のように語っている-

    「国王の訪問には500人のビジネスマンや役人が同行している。サウジは自国製品の日本への輸出を軌道に乗せることに興味があるはずだ。今日これは特に切実なことだ。なぜなら昨年、原油価格下落を背景に日本とサウジの貿易額が著しく減少したからだ。共同経済ゾーンの企業はちょうど様々な特権を使用することができる。それはまず減税と金融支援だ。これはサウジアラビア製品を日本市場で促進するための素晴らしい可能性を提供する。また税制上の優遇措置や税関手続の簡素化は、日本企業がサウジアラビアで工場や研究センターを建設する刺激となる。すでに明らかになっているのは、サウジアラビアの政府系ファンドと日本の通信サービス会社『ソフトバンク』が協力し、2500万ドルでテクノロジーに投資するファンドを立ち上げるということだ。これらの計画は、原油価格の下落で過去2年間財政赤字となっているサウジの経済多様化計画と完全に一致している。」

    日本経済も長い間不況に陥っているため、それに劣らず輸出や投資の増加に務め、外国の新たな市場を模索している。アンナ・コロエヨワ氏は、さらに次のように続けている-

    「すでにトヨタ自動車がサウジアラビアでスタッフの教育を開始しようとしていることが知られており、サウジに自動車組み立て工場を建設することについても検討する可能性がある。これらの大規模なプロジェクトは両国にとって間違いなく有益だ。協力分野にはエネルギー、産業、医療、社会インフラ、投資、金融など9つの方向性が含まれている。合意は合わせて30件以上のプロジェクトに関係している」。

    なおコロリョワ氏は日本とサウジの協力について、世界経済における現在の非常に強い傾向として見なすことができるとの考えを示し、次のように語っている-

    「今多くの国がグローバル化離れしており、グローバル化を信じるのを止め、さらに積極的に地域化を目指している。そのためサウジアラビアと日本の同盟はその道における非常に成功した例の一つになると考えている。両国は良好な産業と、産業企業の競争力のある協力の連鎖をつくる力を持っている。今日、世界経済はこのような例やプロジェクトを必要としている。なぜなら世界経済の成長率は極めて低いからだ。サウジには主要なプレーヤーとなり、米国や中国の代わりとなる力が十分にある。」

    また日本とサウジは、世界最大の石油会社「サウジアラムコ」の株式を東京証券取引所に上場させる可能性についても協議を続けることで合意した。日本とサウジの協力はスケールの大きなものになることが約束されているとの結論を、確信をもって導くことができる。これが実り多き協力になるかは、時間の経過と共に明らかになるだろう。

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    経済協力, サルマーン国王, 安倍晋三, 日本, サウジアラビア
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      brains
      サウジが日本に支援を求めるのは他に引き受け手がなかった事を意味する、という意見もある。
      日本も原発問題を抱えているので、黄昏同士の結び付きとも言える。
    • lazytruth
      今後、産業の多角化をしていかないと、先細りになるからね。減産実績をサウジがかなりの部分を負っている関係上、この先もっと厳しくなることを国王としてほっとけなくなったのかな。

      サウジアラムコの東証への上場は、まぁうまくいくと思うけど、問題なのは年々増えていく国家予算の赤字だよね。
      原油業界は、シェールガスと同じで、技術革新が急激に進んでいる業界だけど、サウジは乗り遅れた感があるから、日本の技術協力が必須だよね。上場益を稼ぐためにも、あと採算ラインを下げても国家予算の赤字の垂れ流しを止めるためにも日本の財政面・技術面の支援が必要だということかな。
    • avatar
      HopeRJ
      30件以上のプロジェクトの大まかな項目は、日露の共同と 同様なのかな?

      まず第1に、日本国民側から見た感じでは「日本◆国が投 資」という言葉に拒否感的なものが先にくる! 
       政府は 国民の先々の年金GPIFで投資と云うが、投資というのはリターンが期待できる所にかけるのが投資で、リターンが低いorマイナス=投資じゃなく *奉仕!
      ★なぜ投資してるのにドンドン年金減額&支給年齢が後退になってくの????

      +政府の不透明さ&不誠実さ (嘘、隠す、誤魔化す、国民に説明しない、実行施行、法案も強行決定、無責任、逃げる、etc,..・・・・・・)

      つまり信用性が皆無なので、いくら相手国や パーフェクトトレーダ が 善い ★将来性の話 をしても理解は得られない方が多いと思う。
      今迄の結果が得られてないのに=信用性なし=当然です。

      昨今ある 他国との「共同○○活動」は、パターンが一緒で
      *他国へ事業協力=大体が定例 *企業、*他国への事業(共同)投資、日本へも輸入の○○が入ってくる計画があるが、←日本 国内へ ★国民に直接的 *実感が感じられる 項目が見られない、
      今の所、 全てが「相手国内で○○」ばかりなので。

      恐らく日本の多くの国民には? win + win とは受止めて貰えないと思う。
      今、日本国民は生活費も余裕ないのが実情。年金も危うい現状&将来+保健料も上がる=日本の社会保障を次々削られてるのに、なぜ他国へ次々 投資してかなくてはいけないの??

      例えば、共同活動で事業投資してるなら←日本人が その国に行ったら、飛行機代 とホテル代が大分安くなる とか 輸入品も *生活に密着した物=国民に★直接的恩恵が感じられる物が無いと?
      ぁ~又 金を獲られてる流れてる~感覚は拭えない (相手国がどこ関係なく) 
      ただでさえ 金融マフィアが隙あらば 企業や国民の金獲り策ばかり..だし。
    • avatar
      brains
      サウジは中国へ行ったね。
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