20:17 2020年11月27日
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フィンランドが思いがけなく強硬な態度に出た。ロシア議会下院議長セルゲイ・ナルィシュキン氏のOSCE議員会議への出席が拒絶されたのだ。欧州との協力の可能性は狭まるばかりだ。ただし、ロシア議会は、OSCEとの決裂を望んでいるわけではない。

ナルィシュキン氏はフィンランド政府の決定に関し、次のように語った。「昨夕、米国とEUから強い圧力を受けたフィンランド政府は、ロシア代表団がOSCE議員会議で活動する合法的権利を否定した」。

フィンランド外務省のヴェサ・ヒャッキネン報道官は水曜、ナルィシュキン氏の渡航を拒否する決定が下されたことを発表した。同氏がEUの制裁対象となっていることがその理由として示された。ロシア議会がOSCE議員会議に送り込む予定だった代表者15人のうち、6人が制裁対象となっている。

フィンランドのティモ・ソイニ外相によれば、この6人の渡航の可否を決定するにあたっては、EUおよびOSCEの指導部、さらにはEU加盟諸国とも協議を行い、「否定的な回答を得た」という。

クリミアのロシア編入以来、ロシア議会の一部議員が渡航制限を受けているが、EUは、「国際会議への出席などについては、EU諸国政府は例外を設けることが出来る」としている。

当のナルィシュキン氏も、制裁の導入後、たとえば2014年9月に、欧州評議会議員会議のアン・ブラッセル議長とパリで会談しているし、2015年1月には、ストラスブールの欧州評議会議員会議に参加している。また4月には、やはりパリで、ソ連邦が同組織に加入して60周年となることを祝う式典に出席している。

OSCE議員会議のイルカ・カネルヴァ議長はフィンランドのテレビ放送「Yle」の取材に対し、次のように述べている。「フィンランドの決定により、欧州における安全保障環境が今どうなっているかということが示された。欧州では今、東と西の間で緊張が高まっている」。

PACEがロシアを攻撃者呼ばわり
© Sputnik / Vladimir Fedorenko
ロシア議会下院議長ナルィシュキン氏はフィンランド政府の決定を受け、ロシア代表団のフィンランド渡航を全面的に取りやめることを発表した。「OSCE議員会議のような重要な会議でロシア代表団の権限を低めることは許容できない。ロシア代表団は、自らの参加拒否をもって、恣意的な決定に対し、また民主主義および議会主義の原則への侵害に対し、抗議する」とナルィシュキン氏。

ロシアは欧州評議会議員会議においても、投票権を剥奪され、対抗措置として、同会議における活動を今年いっぱい停止している。ただし、ナルィシュキン氏によれば、ロシアはOSCE議員会議との関係を断ち切るつもりはなく、9月にモンゴル首都で行われる次の会議には参加したい意向である、という。

OSCEとその議員会議は今、ロシアと西側諸国の間で交流が続けられている、ほぼ唯一の枠組みとなっている。ウクライナ問題に関するミンスク合意の順守状況を監視する任務を負っているのもこのOSCEである。
ロシア議会下院副議長で下院国際委員会メンバーのニコライ・レヴィチェフ氏は、欧州全体の対話の枠組みが劣化している、と語る。「一方で、欧州以外では、多くの国が、ロシアとの協力推進を望んでいる。欧州はとうの昔から、地球のヘソではなくなっている。世界における経済的・技術的・文化的成長の中心は、アジアに移ってしまっている。私は先日インドネシア議会の代表団と会談したが、そこでもその傾向は明らかに示された。上海協力機構やBRICSは今、大成長期を迎えている。ロシアはこれらの枠組みにおいて、中心的と言っていい位置を占めている。ロシアを孤立させることなど出来ない」とレヴィチェフ氏。

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欧州, 対露制裁, OSCE, ロシア
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