21:59 2021年05月09日
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スイス放送局は、ロンドンの国際戦略研究所が示した2021年の主な地政学上の今後に関する予測を発表し、その内容は楽観視できるものではないと伝えている。国際戦略研究所は、世界の大国の間で現在見られる対立は2021年、さらに激化する可能性があるとの予測を示している。

スイス放送局が伝えるところによれば、国際戦略研究所のアナリストらは、新型コロナウイルスはすべての国のすべての者に打撃を与え、文字通り、世界を激変させたが、包括的な和解は達成されていないと警告を発している。また2020年に発生したコロナウイルスの感染拡大は、コロナ関連以外の問題を二次的なものにしたが、それらの問題は消滅したわけではなく、また世界の大国間で増大する緊張が解けたわけでもないとして、専門家らは2021年の国際関係は暗いものになると予測せざるを得ない状況だとしている。

国際戦略研究所の専門家は、現在の米中関係は1960年代以来、また露米関係は1980年代以来、最悪の関係にあり、また中国とインドの関係は1975年の状態と同様に危険なものであると指摘する。しかも、トランプ米大統領の4年の在任期間を経て、欧州と米国の関係にも、第二次世界大戦終戦後初めて、緊張が生じている。

米国にバイデン政権が誕生すれば、欧州と米国の関係、少なくとも両者間のムードは改善されるであろう。しかし、国際戦略研究所は、その他の大国間の関係については、明るい展望は見えないと指摘している。専門家らはその理由について、米国はコロナウイルス対策において、自国の弱点を見出したことから、国際舞台で絶対的な主導権を握ることができなくなったからだと述べている。専門家らは、バイデン氏が政権に就いても、主導的立場を取り戻すことはできないだろうと強調し、米国は外交問題に取り掛かる前に、まず国内の問題を収拾する必要があるからだとしている。

スイス放送局は、地政学的展望において、国際戦略研究所は中国に大きな注意を向けていると報じている。専門家らによれば、中国は超大国になりつつあるが、米国と異なり、他国と強大な同盟関係を築くことができず、隣国から「友好的な世界の大国」と見なされなくなっている。また中国が国内でも、また国外でも行なっている「引き締め策」は、アジア、欧州、アフリカ、南米諸国で、中国に対する好感度を下げる可能性がある。

国際戦略研究所のアナリストらは、もっとも悲しいことは、大国間の対立は全世界に深刻な影響をもたらすことだとしている。国際社会は依然として、気候変動やパンデミックの対策において、共通した方策を見つけることができずにいるが、今後、国家間の対立が続く中で、妥協点を見出すのはより困難になると専門家らは指摘する。アナリストらは、2021年、国際関係における緊張はさらに高まり、軍事紛争というもっとも暗い状況を生み出す可能性もあるとの見解を示している。

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