女性用避妊薬は1950年代から存在しているが、「男性用ピル」の開発は数十年前から行われているものの現時点で非ホルモン性の男性用避妊薬は市場に出回っていない。
学者らによると、この男性用避妊薬では中国の植物タイワンクロヅル(Tripterygium wilfordii Hook F)由来の天然化合物トリプトニドがベースとして使用された。実験では、トリプトニドが動物にとって安全かつ有効であるかどうかが観察された。
実験では、マウスの他にカニクイザルの大人の雄12匹が使用された。化合物の1日1回の投与で3~6週間目に精子のほぼ100%が変形し、不妊を引き起こした。また、投与をやめたあと4〜6週間後に受精能力が回復した。