03:23 2021年08月06日
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欧州では昨年、新型コロナウイルスに伴う検疫措置の導入により有害物質の排出量が減少したのにもかかわらず、欧州の半数以上の都市が依然として大気汚染に悩まされていることが分かった。英ガーディアン紙が、欧州環境庁(EEA)が収集した最新のデータを引用して報じている。

同紙によると、EEAが2019年と2020年における欧州323都市の大気のデータを分析したところ、直径2.5ミクロン以下の浮遊粒子状物質(PM2.5)のレベルが世界保健機構(WHO)の推奨値を下回っていたのは、これらの都市のうちの127都市、つまり約40%に過ぎなかった。PM2.5は、主な大気汚染物質の中で人間の健康にとって最も危険な物質であり、これが原因でヨーロッパ全体で年間40万人以上が早死にしている。

EEAの報告によると、新型コロナウイルスのパンデミックにより欧州で導入された制限措置によって、ディーゼルエンジンの排気ガスに含まれる有毒ガスである二酸化窒素の大気中の濃度は大幅に減少したが、粒子状物質の濃度は依然として高いままだという。2020年4月のロックダウン後、一部の都市では二酸化窒素の濃度は60%低下したが、直径10ミクロン以下の粒子性物質(PM10)の濃度は20~30%しか低下しなかった。EEAの専門家によると、粒子状物質は内燃機関だけではなく、薪ストーブなどの可燃性燃料を使用する暖房機器、工業施設、農業界などでも放出されている。農業界で発生する粒子状物質は、肥料や糞尿から排出されるアンモニアが大気中の汚染物質と結合することにより形成される。

EEAのハンス・ブルイニンクス事務局長は、「大気の質はここ数年間で大幅に改善されたものの、欧州の多くの都市では大気汚染レベルが依然として高いままだ」と指摘している。同氏によると、EEAは、欧州の都市の大気の状態に関する最新データを公開する特設サイトの作成を計画しており、欧州の市民はこのサイトの情報を利用することで地方自治体に大気汚染に関係する問題の対処を求めることができるようになるという。

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