11:19 2020年07月11日
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シリア北西部のイドリブ県で政府軍の空爆によりトルコ兵33人が死亡したことを受けて、トルコ政府は空軍と陸軍の部隊を投入してシリア政府軍への攻勢を強めている。トルコ大統領府通信局のファフレッティン・アルトゥン局長が緊急閣僚会議後に発表した声明で明らかになった。

シリアと国境を接するトルコ南部ハタイ県のラフミ・ドアン知事によれば、イドリブ県で27日、シリア政権軍によるものとみられる空爆があり、トルコ兵33人が死亡した。

​​この空爆後、トルコのエルドアン大統領は関係閣僚を集め、対応を検討した。アルトゥン局長が緊急閣僚会議後に発表した声明によれば、シリア軍の標的破壊のため、トルコ軍は空軍と陸軍をイドリブ県に投入するとした。さらに、報復は「複数回行う」と声明には記されている。

トルコは国際社会に対し、「シリア政府の人道に対する犯罪」阻止にむけて、責任を持つべきと訴えている。トルコ政府はシリア北西部での軍事行動を今後も継続する考えを示しており、「我が国の旗に手をあげる者には報復が待っている」とシリア政府をけん制した。

トルコのアナドル通信によれば、緊急閣僚会議後、フルシ・アカル国防相は同国南部のハタイ県に設置された対シリア作戦の指令部に移動し、トルコ軍の指揮を執っている。

また、エルドアン大統領率いる政権与党・公正発展党のオマル・チェリク報道官はシリアからの難民について言及する中で、難民政策はこれまで通り維持するものの、欧州を目指す「シリア難民の流れはもはや食い止められない」とコメントし、シリア問題の解決に向けて欧州の対応を迫った。

なお、リアノーボスチ通信のトルコ特派員によれば、シリア政府軍による空爆後、トルコ国内ではフェイスブック、ツイッター、インスタグラム、ユーチューブといった主要サイトへのアクセスが制限されている。トルコ政府はこれまでも国内でテロ行為などが発生した際、SNSへのアクセスを制限してきた。


エルドアン大統領は、トルコはシリア・イドリブ県に関するロシアとの交渉において満足のいく成果を得ておらず、当該地域で軍事作戦を開始する用意があると述べた。ドミートリィ・ペスコフ露大統領広報官はこれを最悪のシナリオだと語った。

先に、トルコのエルドアン大統領は、シリア軍がイドリブでの攻撃を止め、2月末までにトルコの観測所から撤退するよう、シリアのアサド大統領に圧力をかけることをロシアのプーチン大統領に要請したことを明らかにした。エルドアン大統領は、シリア軍が2月末までに撤退しなかった場合、軍事行動に踏み切ることを示唆した。

セルゲイ・ラブロフ露外相は、シリア・イドリブ県をめぐる問題解決にむけてトルコは主要な約束を履行することができなかったと語った。特に、政府と対話の用意がある武装勢力とテロ組織を切り離すことができなかった、とした。一方トルコのオクタイ副大統領は、トルコはイドリブ県に関する自国の約束は果たしたと語った。

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戦争・紛争・対立・外交, シリア, トルコ
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