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米カリフォルニア州にあるモントレーベイ水族館研究所のジョン・ライアン氏は、「当ケースでは、ケイ素がこれらの藻類の成長におけるキーファクターだと判明した。他方では、排出水中の尿素など他の栄養素も、藻類の毒性に影響している可能性があることも考慮する必要がある」と述べた。
このため、藻類の増殖の先行きを予測する際には気候的要因だけでなく、人間が海に排出する物質も考慮する必要がある。
珪藻やアオコは淡水湖や貯水池、海水にも生えて、水の色が変わったように見える。珪藻の爆発的な成長のさい、人を含む動物の健康に悪影響を及ぼす可能性のある広範な「しみ」が水表面に発生する。それが危険なのは、藻類が「生存範囲」を拡大しつつ毒素を排出するためだ。
15年度の春と冬、米西海岸をある種の「ゾンビ伝染病」が襲った。プセウドニッチア属の珪藻(Pseudo-nitzschia australis)が大量発生して、ドウモイ酸という神経毒を大量に排出。アシカが中毒に陥り、「ゾンビ」のように動くのが目撃された。この物質の分子は魚貝類に用意に蓄積し、鳥類やヒトなど哺乳類がそれを食べると幻覚、痙攣や記憶喪失、死を引き起こす。
先に伝えられたところによると、テキサス州の科学者たちが1952年にロンドンで発生した生態系にとっての大災害の原因を明らかにすることに成功した。