米国の研究者らは、1990年から2018年にかけての花粉の飛散量を測定し、花粉症に悩む人々にとって嬉しくない結論を導き出した。地球温暖化が開花時期を長引かせ、それによって、空中花粉濃度が高くなっているのである。
研究者らの調査では、開花の時期は20日早く始まり、10日遅く終わり、空気中の花粉量は21%増加した。
調査では、得られたデータを年間の平均気温、湿度、霜の期間、二酸化炭素濃度の変化と比較した。その結果、気候変動の影響により、植物の開花の度合いが90%変化していることが分かった。中でも決定的な要素となっているのは気温で、開花時期を50%長引かせ、花粉量を8%増加させている。研究者らの予測では、今後も、気候変動が花粉症に与える影響は増すばかりだという。
機関誌によれば、世界の人口のおよそ30%が花粉やその他の植物による季節性のアレルギー症状に悩まされている。主な症状はアレルギー性鼻炎、かゆみ、流涙症などだが、より重い症状が出ることもある。
薬品によって強いアレルギー反応が引き起こされることもあり、ときに命の危険を伴う。これに関連した話題については、「スプートニク」の過去の記事からどうぞ。
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