ジャーナリスト、デザイナー、タクシー運転手　AIがすでに部分的に取って代わった職業は？

職場で人間をロボットに置き換えることが善か悪かについての議論が続く一方で、人工知能はすでにメディア、銀行、広告代理店、運送会社などで役立っている。スプートニクは世界の実例を調べた。

ドイツ紙「ビルト」は多くの記者を人工知能に代えるだろう

ヨーロッパでトップの販売部数を誇るドイツのビルト紙のオーナーは、1億ユーロ（約156億円）のコスト削減計画を発表し、その結果、およそ200人の社員が削減される。彼らの仕事は、人工知能や自動化されたプロセスにアウトソーシングされる予定だと「ガーディアン」が報じている。これで終わりではなく、むしろAIの能力アップにより、さらなる解雇も予想される。ビルト紙を発行するアクセル・シュプリンガー・フェルラーク社のトップは、ビルトは間もなく「完全なデジタルメディア企業」となり、ChatGPTが独立したジャーナリズムに取って代わるだろうと述べている。 ドイツジャーナリスト連盟は、クリエイティブな仕事をする社員をAIに置き換えることに反対し、この動きは「従業員との関係から見て、社会的に危険」だと述べた。

中国の広告代理店、従業員をニューラルネットワークに置き換えてコスト削減へ

中国の広告代理店ブルー・フォーカスが、経費削減のために一部の従業員を人工知能に置き換える計画だとブルームバーグが伝えた。ブルー・フォーカスは、ChatGPTのようなジェネレーティブAIが代理店のために文章を書いたり、デザインをすることを期待している。

サンフランシスコではすでに無人タクシーが1日数千人の乗客を運んでいる

ブルームバーグによると、サンフランシスコでは何百台もの運転手のいない「ウェイモ」と「クルーズ」の無人タクシーが、24時間体制で大量の乗客を運んでいる。無人タクシーがサービスを提供する地域は、まだ市内の個別の地区に限られているが、市当局は、これは一時的な措置だと考えている。と言うのは、すでに8万人以上がこのサービスを受ける権利を求めて列をなしているからだ、と当局は指摘している。

極北地域でカマズトラックの無人貨物輸送が活躍

莫大な天然資源が埋蔵され、寒さの中で長距離を移動しなければならないロシアの極北地域では、無人貨物輸送が待ち望まれていた。2023年、ロシア北部でのテストが完了し、市販のカマズ43118トラックをベースにしたロボット車両の商業運転が始まった。ロボット車両製造工場の広報部によると、巨大な無人輸送車両は、油田管区と労働者の居住地を結ぶ140キロの冬道（アイスロード）に沿って貨物を輸送した。ロボットトラックは遠隔操作モードで決められたルートを移動し、障害物を瞬時に認識し、積み下ろし作業を行った。列になって移動するロボットトラックは、同じトラックと「交流」し、オペレーターと情報を交換することができた。近い将来、ロシア全土の北方地域で無人トラックが活躍するようになるだろう。

無人カマズトラック

© Sputnik / Evgeny Biyatov

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スプートニクはこれより前、人工知能は、人々の笑顔からその人の政治的見解を判別できるというニュースについてお伝えした。

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