18:00 2017年04月27日
東京+ 18°C
モスクワ+ 5°C
    日本企業がロシアの都市環境改善に貢献

    日本企業がロシアの都市環境改善に貢献、飛ぶように売れるマンション

    © 写真: Pioneer
    経済
    短縮 URL
    徳山 あすか
    14231440

    モスクワ市は日本企業の協力および投資により、インフラを含む都市環境を改善することに多大な関心を寄せている。現在、モスクワ市北部のボタニーチェスキー・サード(植物公園)駅周辺では、モスクワ環状鉄道建設に伴う大規模な再開発が行われている。今まで環状鉄道は貨物用だったが、今後は旅客も輸送するようになる。ここで重視されているのは交通結節点を中心とした街づくりだ。これはTOD(Transit Oriented Development)とも呼ばれており、公共交通機関に基盤を置く、駅・住宅・商業施設等が一体となった都市開発の手法である。

    TODはアジアや途上国で都市の発展に伴い鉄道が整備され、複合開発の需要も高まっている中、日本のノウハウが生かせる場面が増えてきている。

    この分野のエキスパートとして、日本の大手設計事務所「日建設計」の協力により、ボタニーチェスキー・サードには今までモスクワになかった新しいタイプの住宅が建設されている。この再開発事業に参画しているロシア企業・ピオネール社は、再開発事業のひとつの目玉として「LIFE」というマンションブランドを手がけている。従来、住宅ディベロッパーの競争が日本ほど激しくなかったロシアでは、ショールームを設置して、そこで見学から契約まで一元化して行うという方式は一般的ではなかった。しかしピオネール社のアンドレイ・グルーヂン社長は東京を訪れ、住宅そのものだけでなく、販売方法にも日本式を取り入れることを決めた。日本の住宅プロモーションに感銘を受けたグルーヂン社長は、日建設計の助けで駅前にガラス張りのスタイリッシュなショールームを建設し、顧客の利便性を追及した。

    駅周辺の再開発事業
    © 写真: Pioneer
    駅周辺の再開発事業

    「ピオネール・モスクワ」のアルチョム・エイラムジャンツ社長によると、「LIFE・ボタニーチェスキー・サード」は非常に売れ行きが良いという。発売後一日で、総販売戸数の20パーセントが売れた程だ。「日建設計と成功体験を分かち合えた。日建設計は建築デザインだけでなく、全てのコンセプト作りに関わってくれた」と高く評価している。

    今月上旬、ロシア建設住宅公営事業省との協議を控え、日本人ビジネスマンらがLIFEのショールームを訪れた。その場において国土交通省の森毅彦参事官は「モスクワでは駅から別の交通機関への乗換えが不便だったり、買い物のために遠くまで行ったりとまだまだ不便な点が多い。日本では長年にわたって、それと違う街づくりが行われてきた。日露合同プロジェクトには非常に将来性がある。国交省としても、日本企業の参加を期待している」と、日本企業の代表者らにロシアへの協力と投資を呼びかけた。

    日建設計のファディ・ジャブリ執行役員は、ピオネール社以外にもロシアの様々なディベロッパーとタッグを組み、精力的にロシアでのビジネスを展開している。LIFEの成功を受けて、他のプロジェクトのオファーも来ている。折りしも先月末、モスクワ市と東京との間では都市開発・スポーツ・廃棄物処理に関する協力の覚書を締結したばかりだ。今後、日露の都市開発の協力が大幅に飛躍することが期待できる。

    タグ
    露日経済協力, 露日関係, 日本, モスクワ, ロシア
    コメント・ガイドディスカッション
    Facebook経由でコメントスプートニク経由でコメント
    • コメント