12:11 2021年01月19日
新型コロナウイルス
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米国で10月初旬、権威ある研究者を含む学者グループが、新型コロナウイルスの流行を抑える政策を放棄し、集団免疫を獲得する政策の支持を求める「グレートバリントン宣言」を発表した。ニューヨーク・タイムズによると、この声明文はホワイトハウスで前向きに迎えられたが、多くの専門家は、集団免疫を獲得する戦略では新型コロナの流行を抑制することはできないとの見方を示している。

宣言の執筆者は、ハーバード医学教授のマーティン・クルドルフ氏、オックスフォード大学教授のスネトラ・グプタ氏、スタンフォード大学教授のジェイ・バタチャリア氏の3人で、さらに影響力のある学者42人が共同執筆者となっている。

学者らは、新型コロナウイルス対策へのアプローチを提案しており、これを「集中的保護」と呼んでいる。学者らは、当局はリスク群(高齢者や慢性疾患を持つ人)の保護に集中するべきであり、リスク群以外の人々には「通常の生活に戻ることをすみやかに許可するべき」だとの考えを表している。また学者らは、制限措置の解除の他に新型コロナウイルスの大規模な抗体検査と隔離措置もやめるよう提案している。学者らは、そうした場合、リスク群以外の大多数の人が近いうちに新型コロナに感染し、集団免疫が確立されると考えている。

10月5日、非公開の会合が行われ、ホワイトハウスのコロナ国家戦略策定の担当者らに「グレートバリントン宣言」の主な構想が紹介された。ニューヨーク・タイムズによると、役人らはこの構想に前向きな反応を示したという。一方、その後、具体的な決定は何も承認されていない。

なお、「グレートバリントン宣言」は科学界の一部から激しい批判を呼んだ。10月14日、数十人の学者らが、グレートバリントン宣言が提唱する集団免疫は誤った考えだとする「ジョン・スノー・メモランダム」と呼ばれる書簡をランセット誌に発表した。学者らは、まず1つ目に、新型コロナに感染すると若い人でも重症化するケースがあり、2つ目に、コロナ感染後に確固とした免疫ができるという確実な証拠はないと指摘している。

「ジョン・スノー・メモランダム」の執筆者らは、ワクチンの実用化を待っている間は、国家レベルにおける制限措置の導入を回避しつつ、マスクの着用ならびに社会的接触の制限によってコロナ対策に取り組むよう呼びかけた。現在までに「ジョン・スノー・メモランダム」には2000人以上の学者が署名している。

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