22:45 2020年06月05日
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著名なロシアの作家で文学研究家、日本語翻訳家のゲオルギー・チハルチシビリ(ペンネーム:ボリス・アクーニン)氏が探偵小説「ファンドーリン」シリーズの続編を発表した。新作はファンドーリンの従者が主人公で、タイトルは「ただのマサ」。物語の中心は、お馴染みの登場人物の一人、シバタ・マサヒロの帰郷にある。本作はオーディオ、紙媒体、電子媒体と3つの形式で出版され、それぞれ特徴があるという。

アクーニン氏は新作について「ファンドーリンを失い一人になったマサは日本に帰ります。そこで彼を待ち受けるのは驚愕の事実、不思議な冒険、魅力あふれる女性たちです」と語る。

オーディオ版は5回シリーズ。声だけではなく効果音やジャズ音楽が臨場感を醸し出す。

紙媒体は、アクーニン氏によると、日本の風景を楽しめる美しいイラスト版だという。電子版では作中の出来事に関する追加情報が得られるようになっている。

先頃アクーニン氏はコロナウイルスに感染し、隔離状態にあることを発表した。一方で、隔離中は筆が進んでいることを明らかにしている。「休みなしに書き続けている。これまでこんなに仕事をしたことはない…。」

アクーニン氏には自身に名声をもたらした小説のほかにも多くの歴史関連、文学関連の出版物がある。1994年から2000年まで「外国文学」誌で勤務、その間に20巻ものの「日本文学アンソロジー」編集長を務めた。

2007年、ゲオルギー・チハルチシビリ氏は三島由紀夫作品のロシア語訳に対して野間文芸翻訳賞(講談社)を受賞。授賞式では著名な翻訳家で文芸評論家の沼野充義氏が「独自の文芸作品として、それ自体を楽しむことができる翻訳効果を生み出した」と評している。沼野氏によると、チハルチシビリ氏の翻訳なしにはロシアの村上春樹人気はなかったであろうし、ロシアにおける日本食ブームも考えられなかった、という。野間文芸翻訳賞は日本の大手出版社である講談社が与える賞。同社は2009年に創立100周年を迎えた。

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