16:15 2020年03月31日
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日本の憲法改正の検討という問題は、政府が全力を上げて新型コロナウイルスに対応していることから、その現実味を一時的に失った。自由民主党とその代表である安倍晋三総裁はこれまで通り現行憲法の改正を実施するつもりでいるが、しかし、現在、このテーマはその重要性を失った。「ジャパン・タイムズ」が報じた。

17日、党の会議の代わりに開催された国会の両院議員である自民党メンバーの会合で、安倍首相は自身の発言の大部分を新型コロナウイルス対策にあてた。一方、憲法改正に関しては、同首相は、自民党の改正案に沿って努力を結集し、できるすべてを行うことを議員たちに訴えるだけだった。自民党改正案は同党のサイトで公開されており、国民投票での承認を方向づけた対策の全体像が記されている。特に同案では以下のように強調している。

「わが党は「国民主権、基本的人権の尊重、平和主義」という基本原理を堅持し、未来に向けた国づくりに責任を果たすため憲法改正を目指す決意である」。

会合後、自民党の二階俊博幹事長は記者団に対し、憲法問題の検討は新型コロナウイルス問題が沈静化した後に再開すべきだと語った。

憲法改正の考えについては安倍首相は以前から構想を抱いている。その論拠は、日本は別の地政学的現実に存在し、そこでは十分な軍事力なしに国家の安全を保障することは不可能だというもの。総体的に自民党は改正を支持している。改正には、国会両院で3分の2の賛同を得なければならず、また、その後に国民投票で承認されなければならないという課題がある。

2017年5月3日の現行憲法施行70周年での声明で安倍首相は、第9条の平和規定の変更または削除を政府は予定していないと強調した。

また、現実的な状況に相応した自衛隊の地位の保障についても言及した。現在、憲法が「陸・海・空軍の創設」を禁止しているにも関わらず、日本は自衛隊としてこうした組織を完全な手段として維持している。それどころか、グローバル・ファイヤーパワー社によれば、2020年の世界でもっとも強力な軍隊ランキングで日本は第5位に位置している。

3年前、安倍首相は2020年に期待をした。安倍首相は、「私は五輪・パラリンピックの年である2020年が、新憲法が施行される年となることを期待する」と語った。

2020年の新たな現実が、首相の任期が終了する2021年9月までに首相が自身の計画を実現させることを可能にするのだろうか。ロシア科学アカデミー極東研究所日本研究センター長のワレリー・キスタノフ氏によれば、この問題での明確な回答はいまのところないという。「しかし、この数年の世論アンケートによれば、国民の意見はだいたい半分に分かれており、現在の状況では、おそらく、日本人の多くは改正に賛成している。しかし、この過程が早まることはない。日本政府は非常にたくさんのハードルを越え、完全に歴史的なコンプレックスを克服しなければならない。中国や韓国からの軍国主義への批判は避けられないだろう」。

政治・軍事分析研究所のアレクサンドル・フラムチヒン副代表は、日本の憲法改正を実施するうえで障害となる理由は見うけられないと考えている。「東アジア地域のすべての国が軍事を増強している。日本の憲法改正は地域の安全保障上の脅威とはならない。なぜなら、変更するのは、日本国民が認めていない9条の平和規定ではなく、自衛隊の地位についてだから。そのため現在の慎重な見通しでは、こうした憲法の改正は積極的なものとなる可能性さえある。たとえば、ロシアは再三、米国への日本の従属を批判し、より日本が自主的となるように要請した。自衛隊の地位の変更は日本の米国への従属を小さくさせることになる」。

歴史家のアナトーリー・コーシキン氏は、安倍首相の任期延長を否定しない。「首相に就任し、安倍首相は4点からなる自身の政治的プログラムを公表した。まず、ロシアとの平和条約の締結と『北方領土』の返還。第2に朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の特殊部隊によって拉致された日本国民の祖国への帰国の達成。第3に日本国憲法の改正と軍隊の合法化。第4が五輪の成功。安倍首相は大変な労力を注いだにも関わらず、実際にはこのうちなにも実現できなかった。そのため、私はこれらの課題を成し遂げるため4期目の首相の地位に安倍氏が当面とどまり続けるという考えを否定しない。五輪の延期はそのことから都合のいい口実となる可能性がある。議会の多数を自民党と連立を組む「公明党」が占めているもとで、このことは十分に現実的だ」。

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