02:43 2020年10月29日
社会
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ポーランドの国防省は第2次世界大戦末に跡形もなく消えた、いわゆる「黄金の列車」があるとされる地域を追跡している。列車はドイツ第三帝国の所有で金、芸術作品などの貴重品のほか、兵器、古文書を運んでいた可能性があるとされている。1日、ポーランド国防省のヤツェク・ソンタ報道官が明らかにした。肝心の列車がある位置や車内のお宝の情報は、現段階では公式的には確認されていない。

英国人作家でジャーナリストのトム・バウアー氏はポーランドで発見の「黄金の列車」をめぐる騒ぎについて、ラジオ「スプートニク」からのインタビューに答え、次のように語っている。

「こんな列車は多く存在していた。第2次世界大戦の終わり、ナチスは東欧で占領した諸国から強奪した戦利品を最大限ドイツに運び入れようとしていた。最も注意を惹いていたのは1台の具体的な列車で、これについてはナチスは連合国軍に話していた。だが他にもおびただしい数の同様の列車があった。そのため、今回の列車がそうした貴重品を積んだ列車のどれがである可能性は十分にあるが、今の段階でわかっているのはレーダーが地下に何かがあるのを確認したこと、そしてポーランド政権もそれが列車の形である可能性を否定はしていないということのみで、それが何を積んでいるのかは私たちには明らかにされていない。」

これによって実に様々な予測が現実のこととなるかもしれない。発見された車内にはかの有名な琥珀の間のオリジナルがあるのではないか、という情報も現れた。琥珀の間とはロシアの誇る重要な宝物のひとつで、第2次大戦で忽然と姿をけしている。専門家らの試算では琥珀の間の額は実に2億ユーロを越える。

「黄金の列車」発見か、というニュースが最初に流したのは先週、ラジオ「ヴロツラフ」だった。「黄金の列車」を見つけたという2人の地元民がポーランド政権に対し、車両内にある宝物の10分の1を要求した。

ここで疑問なのは宝物が誰の所有になるのかということだ。現段階でこの宝物の所有権を真っ先に主張できるのはもちろんポーランドだが、争いは国際問題になる可能性がある。ポーランドの«wPolityce»紙は、宝物の所有権をニューヨークにある世界ユダヤ人会議が主張したと伝えた。同会議ノロバート・シンガー会長は、宝物はユダヤ人から盗まれたものである可能性があるため、持ち主またはその子孫に返還すべきだと力説している。

ロシア人法律家で人権擁護家のミハイル・イヨッフェ氏は、「所有物は目録を作り、反ヒトラー同盟の参加諸国がアクセスできるようにせねばならない。列車が見つかった場合、貨物の確定作業にはロシア代表も参加せねばならない。この場合、ポーランドは、貨物の中身が明確にされるよう、国際鑑定団を誘致せねばならない立場になっている。仮にこれがソ連領内から運び出されたものであった場合、貨物は国際法の規定により、ロシア側に引き渡されねばならなくなる。」

150メートルもの列車はブレスラウ要塞(現在のヴラツラフ)を発車したものとされている。1945年冬、赤軍に取り囲まれた際、ドイツ人はおそらく強奪した宝物を隠そうとしたのだろう。だが列車はヴァルブジフへと向かう線路の61キロメートルと65キロメートルの地点で姿を消した。それはヒトラーの離宮として準備中だった古城クセンズ付近だった。絶壁には目的不明瞭なトンネルが数百メートルにわたって掘られていた…。

先週の週末、列車があると思われているヴァルブジアに向かう鉄道沿いには金を見つけようと宝探しの群衆が姿を現した。またおそらく「黄金の列車」があると考えられている場所には警察、鉄道職員のほか世界各国のジャーナリストらが集まっている。

ポーランドのコパチ首相は我こそは宝の所有者と主張する各方面にむかって冗談まじりに、「列車は我々の元には今のところない。私もこの列車の出現を待ち望んでいるところだ」と語っている。

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歴史, ポーランド, ロシア
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