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    ロシア機撃墜でエルドガン氏はロシアを裏切っただけではない。トルコの国益も裏切った。

    ロシア機撃墜でエルドガン氏はロシアを裏切っただけではない。トルコの国益も裏切った。

    © REUTERS/ Umit Bektas
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    アンドレイ イワノフ
    トルコ国境付近でロシアのSu24が墜落 (116)
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    ロシアの爆撃機Su24がシリア上空でトルコの戦闘機F16による攻撃を受けた事件に関し、日本の菅官房長官は、「関係当事者が冷静に対応し、国際社会として対テロに引き続き結束することを期待したい」という声明を表した。だが、自分が裏切られたことを知っていながら冷静を保てというのは難しい話だ。

    モスクワ国際関係大学、国際調査研究所の上級研究員、アンドレイ・イヴァノフ氏は、この件に関して次のような考察を表している。

    「背中から襲う裏切り行為。プーチン大統領はロシアの爆撃機Su24がトルコの戦闘機F16に攻撃された事件をこう呼んだ。ロシア軍機はシリア領内のテロリストらを爆撃しており、トルコには何の脅威も与えていなかった。

    ロシア人パイロットを少なくとも1人殺害したトルコ空軍のこの行為はロシアを大いに憤慨させた。モスクワにあるトルコ大使館には『人殺し』とかかれたプラカードを手に抗議市民が集まっている。もちろんロシアは前からトルコがテロリストらを支援していることは知っていた。チェチェンでロシア軍を相手に戦うテロリストらもトルコによって支援されている。それでもロシアはトルコと友好的パートナー関係を築こうと努力してきた。トルコの事業に対してはロシアは、(こういう表現ができるならば)最適な好条件を提供してきた。トルコの建設業者はロシアでうまみの大きな契約を結び、ロシアの市場は農産品から軽工業製品までトルコのメーカーに開かれてきた。ロシア人ツーリストはトルコのリゾート地に何十億ユーロもの金を落としてきた。ロシアの原子力コーポレーション「ロスアトム」は自分が費用を負担して、現在、トルコで原発を建設している。なのになぜ、トルコはロシアに、信用のおける経済パートナーに対し、卑劣にも抜き打ち攻撃を行ったのだろうか?

    そもそもロシアとトルコのシリア情勢の評価は異なっていた。ロシアにとっては「IS(イスラム国)」はテロ組織であり、一般市民、子どもまでを野蛮に殺害し、臓器売買を行い、撤去したり、売り飛ばしてはならない歴史的遺産を破壊し、強奪した領域から石油を採掘、販売することで国債石油価格を引き下げている存在だ。ところがトルコにとっては違う。これは「新たな現実」だった。この表現はまさについ先日、トルコ政府内のある人物の口からもれた。この人物はISをこう認めるといったのだ。そしてこれはトルコにとっては非常にうまみの大きい現実だ。トルコのエルドガン大統領は一家そろってISを相手に石油を取引しているという報告もある。このほかエルドガン大統領は世俗のアサド政権の崩壊を夢見ている。どうやらエルドガン氏はアサド政権崩壊後、かつてのオスマン帝国の一部であったシリア領域をトルコは掌握できるのではないかと期待しているらしい。数ヶ月前、IS武装戦闘員らが「シリア穏健反体制派」と共にアサド軍を追い詰めたとき、エルドガン氏はもう少しでこの夢が叶うと思ってしまったらしい。

    いうところでシリアでの戦争にロシアが介入してしまった。ロシアはシリアに非常に小型の航空隊を派遣したため、ロシア人パイロットらは当初、ISや他のテロリストの拠点への攻撃に集中せざるを得なかった。ところがこれが成功を収め、テロリストらも兵力、軍事機器、弾薬に深刻な損失を受けた段階でロシア人パイロットらは今度はテロリストの資金源である場所に空爆を開始した。つまりそれは石油採掘施設、石油備蓄施設であり、タンクローリーだった。このタンクローリーを使ってISは掌握したシリア領内やトルコにあるターミナルに石油を運んでいた。その結果、トルコは、さらに正確を期せばISからの安価な石油で儲けている連中は多大な損失を蒙った。それをエルドガン大統領は我慢できなかった。だからトルコのパイロットたちはロシア機を撃墜した。ということはエルドガン氏は一家こぞって犯罪的なビジネスを守ろうとして、ISをも擁護していることになる。エルドガン氏のこうした政策はトルコ国民の利益に適っているだろうか? 否。なぜならトルコの国益に適うのはロシアとの善隣関係であり、ロシアとの互恵的な協力だからだ。これはロシアにも必要なものであり、ロシアはこれを、厳格な措置を採りつつも考慮していく。ロシアにとってはトルコがパートナーであるほうがよい。だがロシアには、エルドガン氏がトルコ大統領であるということはもう適さないようだ。

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      catss4
      ロシアの魂レベルは、根源的な魂、倫理がある人間種にだけ通じるものだ。
      マスコミに載らない海外記事にも、西側に善意をもとめてはならないとある。

      それは、アジア侵略をして、目撃者の詳細な記述があるにも関わらず、
      ないものとしていこう、領土にも証拠があるのに、民度を保つために
      盗まれたと永遠に言い続ける、そのような魂レベル。

      だから、人々から普通の倫理や魂がなくなったなら、それは
      ソドム、ゴモラのように崩壊していくということだ。

      アベ政府は、異常な、天皇を中心とした国を実現しようとする
      宗教を基盤としている。 また、CIA朝鮮族とは、DNAも
      人間脳がない。

      切り捨てるべきだ。 まじめに腹をたてるに値しない。

      以下、天皇の終戦の言葉である。 このような、偽りが通ってしまった、
      それこそが、日本を決定づけた。 キエフを応援した国に、当たり前の
      人間性を求めるのは、時間の無駄だ。 光あるものと共に進んでほしい。
      魂レベルで、国境とは関係のない出会いがあることを望むが、
      人々の魂に、日本という国がなした蛮行を謝罪するという魂が
      回復するまでは、無理だろう。

      ○ 70年前の今日、昭和天皇がラジオで、連合国が大日本帝国に無条件降伏を求めたポツダム宣言を受諾することを放送したのですが、このいわゆる「玉音放送」を聞いてみると、安倍首相の戦後70年談話さながら、言い訳ばかりで、日本人にも相手国民にも、ちっとも謝っていないのには驚きます。

      「そもそも、日本国民の平穏無事を確保し、すべての国々の繁栄の喜びを分かち合うことは、歴代天皇が大切にしてきた教えであり、私が常々心中強く抱き続けているものである。

      先にアメリカ・イギリスの2国に宣戦したのも、まさに日本の自立と東アジア諸国の安定とを心から願ってのことであり、他国の主権を排除して領土を侵すようなことは、もとより私の本意ではない。」

      なんて言っちゃってます。

      あなたが開戦の決断をして、命令したんでしょうが。

      中国への侵略も、真珠湾攻撃によるアメリカへの開戦も、昭和天皇はちゃんと東条英機首相などから内奏=報告を受けて、決断しています。

      実質的には権限がなかったから天皇に戦争責任がないなんて人がいますが、A級戦犯として処刑された歴代首相や閣僚たちは会社で言えば雇われ経営者です。大日本帝国のオーナーであり、最高責任者である天皇だけ、戦争責任がないだなんてことありえないでしょう。

      連合国の中でもオーストラリアやソ連など、天皇の戦争責任を追及し、処刑すべきだと主張した国はたくさんあったのですが、アメリカが日本の占領政策を円滑に進めるために、天皇制を存続させることに決めたのです。

      「玉音放送」を聴く日本の人々。いかに絶対的天皇制の下でマインドコントロールされていたかがわかる。

      ☆ この時から、この国の人々から、罪と罰、善悪、正邪という倫理は消えて
      本当の奴隷のままである。 なにも期待せず、そして、怒りさえ、無駄である。
    • unimaro unimaro
      だからこの記事のことを、そのままトルコの国民全員にいきわたるように手を打てと言っているんだが?
      この話を聞かせるもっとも適切な相手はトルコ国民とトルコ全軍だろう?
    • 稲美 弥彦
      エルドアンは、確かISISを支援している確信犯である。
      トルコ、ヨルダン、エジプトはサウジアラビアやイスラエルを支援しているし、この五カ国でAIIBを支援しているのは事実だろう
      エルドアンが辞めれば、トルコのEU加盟はなくなるのか?を考えた方が良い。
      イランラジオではトルコがISISを支援していることは確定したから。
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