ワシントンで開かれる北朝鮮の核問題に関する会合は北朝鮮を怒らせるか?

© AP Photo / Lee Jin-manワシントンで開かれる北朝鮮の核問題に関する会合は北朝鮮を怒らせるか?
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12月3日、米ワシントンで北朝鮮の核問題に関する情報を交換するため、日米韓3カ国の高官が会合を開く。北朝鮮と韓国は最近、8月の非武装地帯における軍事的事件の解決に成功した。また11月末に軍事境界線にある 板門店で行われた実務協議で、12月11日に開城工業団地で次官級会談を開くことでも合意した。専門家たちはこの合意を、南北朝鮮関係における外交的成果だと考えている。

南北実務協議に先立って開かれるワシントンでの会合が、最近韓国の朴大統領が提案した南北関係改善を阻害する可能性はないだろうか?朝鮮問題の専門家コンスタンチン・アスモロフ氏は、ワ会合は形式的なものだと指摘し、次のように語っている-

「出席者たちは会合で北朝鮮の核問題に関する情報を交換するとされている。一方でこの会合で南北対話と関連するものは一切協議されない。しかし、朝鮮半島の非核化をどのようにして達成するのが最適かということについては、常に検討されている。しかし南北対話では、北朝鮮の提案も韓国側の提案と同じように重要であることに気づくべきだ。北朝鮮が核プロフラムを放棄したら、630億ドルの投資を支援するという朴大統領の声明は、穏やかに言えば、身勝手な主張だ。なぜなら、世界はすでにリビアの核開発計画の結末を知っている。またその後リビアがどのような運命を辿ったのかも重要だ。そのためワシントンでの会合が形式的なものだとしても、北朝鮮がどのような反応を示すかは分からない。なぜなら北朝鮮は米国に平和条約締結に向けて何らかの行動を起こすよう一度ならず提案したが、米国はこれを身勝手な主張だとする声明を表したからだ。一方で、韓国による何らかの提案が建設的なものとして受け入れられ、北朝鮮の提案が単に身勝手な主張だとされれば、今まで通り妥協が難しくなるのも 明白だ。最近、南北関係が緊張した時に、対話を提案したのが北朝鮮だったことを忘れてはならない」。

朝鮮問題の専門家ゲオルギー・トロラヤ氏は、ワシントンの会合に対する北朝鮮の反応は、北朝鮮の実用的なニーズに左右されるとの見方を示し、次のように語っている-

「北朝鮮が今、政府ルートを通じて韓国との対話を真剣に考えているとしたら、すでに何らかの合意もあり、一定の進展もみられるため、北朝鮮が単にワシントンの会合に気づかない可能性もある。もし会合であまりよくないことが起こったら、それは対話プロセスを中断させる口実として使われる可能性がある」。

ロシア科学アカデミー極東研究所朝鮮課のアレクサンドル・ヴォロンツォフ 所長は、ワシントンで会合を開く3カ国は、定期的に会合を開いていると指摘し、次のように語っている-

「3カ国は定期的に会合を開いている。そのためワシントンで開かれる会合は北朝鮮にとって意外なものではない。とはいえ、これは本質的に3カ国軍事同盟であるため、北朝鮮の反応は恐らくネガティブなものになるだろう。一方で、北朝鮮の反応があまりにも激しく、劇的なものになるとは思わない。南北関係は今、最悪の状態ではない。なぜなら最近非常に重要な協議が開かれたからだ。危機が起こり、その後、協議が開かれ、離散家族が再会した。これらはやはり、南北関係がポジティブな動きをみせていることを物語っていると考えられる」。

なおヴォロンツォフ氏は、ワシントンでの会議が、南北関係に否定的な影響を与えることは恐らくないだろうとの見方を表している。

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