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    日本企業を待ち受けるのは米市場での莫大な損失

    日本企業を待ち受けるのは米市場での莫大な損失

    © AFP 2017/ Timothy A. CLARY
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    「歴史的」となるか? 2月10日の安倍・トランプ会談 (21)
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    日本政府は米国の環太平洋経済連携協定(TPP)からの最終的な離脱を受け、将来的に貿易交渉を行う新たな貿易機関創設の検討に入った。これは日本企業が巨額の損失をこうむることを覚悟し、その代わりとなるものを探していることを意味しているのだろうか?

    日本に関する専門家で、世界経済国際関係研究所のエコノミスト、エレーナ・レオンティエワ氏はこの件について「スプートニク」のインタビューで次のような見解を表した-

    「トランプ米大統領が孤立に傾いているのは今すでに完全に明白だ。そして日本はもちろん、これにより非常に苦しむことになるだろう。例えば、米経済のインフラへの投資に関する大きな取引を失うかもしれない。なぜなら日本は米国でワシントンとニューヨークを結ぶ高速鉄道を建設しようとしていたからだ。今これらのプロジェクトは疑わしいものとなっている。他にもトランプ氏は、米市場に自動車を供給することになる工場がメキシコで建設されていることに大きな不満を抱いている。だが工場の建設は日本企業にとっては必要だ。トヨタ、日産、そして恐らくホンダにとって。そしてもし何かがこれを妨げるとしたら、これらの日本企業のパートナーシップにとってこれは莫大な損失となるだろう。現時点で米国には10の日本の工場があり、それらはデトロイトと非常にうまく競合している。米国では米国車よりも日本車の方が売れている。デトロイトはかつて『フォード』と『クライスラー』があった時、米産業の中核地だった。だがこれは米市場で日本企業によって行われたことの結果だ。だが日本企業が今米国でやろうとしていることは、失われる可能性がある。」

    トランプ大統領のグローバル化の拒否と孤立主義への移行は、日本にとって打撃だ。なぜなら米国における今後の日本の投資の見通しは不透明だからだ。一方でトランプ大統領の政策は、世界では一般的なグローバル化の傾向に反している。レオンティエワ氏は、トランプ大統領が考えているようにすべてが順調に進むとは限らないと指摘し、次のように語っている-

    「ビジネスはいわゆるバリューチェーン(価値連鎖)を通じて習慣的に既存の経済関係に従うだろう。これは何を意味しているのか?例えば日本企業がインドネシア、タイ、また中国で組み立てラインを建設したとする。ユニットや部品は日本企業から供給される。このような連鎖はすでにずいぶん前に世界中で構築されており、それは自動車業界だけでなく、電子業界や、繊維業界でさえも同じだ。例えば、イタリアや日本のデザイナーたちのパターンがミャンマーで縫われている。なぜならミャンマーでは縫い賃が安いからだ。だがその後は日本製、イタリア製として売られる。この資本の流れと分業はずいぶん前から全世界の貿易における主要傾向となっている。トランプ大統領が提案しているものは、米経済をこれらの傾向から孤立させるだろう。なぜなら現在中国から輸出されているジーンズやTシャツが米国で生産されたら、これは高価で不採算なプロセスとなるからだ。米国の繊維産業は、米国人のための新たな雇用ではなく、縫製工程の自動化の可能性を模索することになる。このように、これは米経済にとっていかなる利益もない。」

    なおトランプ氏の大統領就任によって米経済が一大変化をこうむる可能性があるものの、TPPは中国に対抗するために考案されたことを忘れてはならない。日本は特にアジア地域の貿易のみならず経済発展や技術進歩でも推進力になると主張している。レオンティエワ氏は、TPPが実現しようが実現しまいが、この傾向が変わることはないとの見方を示している。

     

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