04:25 2019年12月06日
森一馬氏

「プラダやジバンシーを素通りして、ソビエトをイメージした服を買いに来る」 「BUNKER TOKYO」森一馬氏

© 写真 : 森一馬氏
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10月18日、モスクワで開催の国際ファッションウィーク「メルセデスベンツ・コレクション」のエデュケーショナルプログラム「FUTURUM EDUCATION」のレクチャートークに、東京・原宿のロシア服飾ブランドショップ「BUNKER TOKYO」のオーナー兼リバーヘッド・ショールーム代表取締役の森一馬氏が参加した。森氏は、スプートニクの取材に対し、レーニンの写真をプリントしたアイテムが日本の顧客にどう作用するのか、なぜ日本にロシアのファッションを持ち込むことにしたのか、その理由を語った。


ロシアのストリートファッションが日本に出現した経緯

2018年7月、森氏は日本初のロシア&東欧ブランドをフィーチャーしたセレクトショップBUNKER TOKYOをオープン。ソ連の雰囲気が漂う店内のブランドの内訳は、およそ50%がロシア、約30%が北欧、残りの20%はその他の国のブランドだ。

スプートニク特派員の質問に対し、森氏は「最初ゴーシャ・ルブチンスキー(新進気鋭のロシア人デザイナー)が日本で人気になり、それを仕入れようと考えたが、もっといろんなデザイナーを知りたいと思った。ゴーシャのインタビューを読んだら、ゴーシャは今のモスクワがいかにクールであるかを語っていて、それならモスクワを見なければと思い、モスクワを見に来て、たくさんのブランドと出会った」と答えた。

森氏の持論はこうだ。

「人々は陳腐なのストリートファッションにうんざりしている。コンセプトの浅いブランドのパーカーやスウェットは全く売れない。かといってキリル文字がプリントされているだけではもう不十分。新しいなにかが必要だ。」

森一馬氏
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森一馬氏

森氏は、自分のショップで実際に服を買う人は100人中1人だと語る。ファッション好きでも、森氏のコレクションから何かを買う人は極わずか。それでも森氏は消沈していない。「そんなに悪くない。だって東京近郊には約3000万人が住んでいるだろう。ということは、約30万人にリーチできる可能性がある。」

「プラダやジバンシーを素通りして、ソビエトをイメージした服を買いに来る」 銀座デビューのレーニンが高級ブランドに勝った

今年5月、Bunker Tokyoは男性向けのファッションビル、銀座の阪急メンズ東京にポップアップストア(宣伝特化型の期間限定ショップ)を2週間展開した。同じフロアにはプラダ、ジバンシー、イヴ・サンローランなど名だたる高級ブランドのショップがずらりと並ぶ。Bunker Tokyoは、第1週目はデンマークブランドのMUF10を、2週目にはロシアのブランド中心で販売した。ソ連好きのお客さんが一斉に駆けつけ、レーニンやプーチンが描かれたロシアブランドSowhatの指導者Tシャツはすべて売り切れた。

(一番目のツイート:阪急メンズ東京の玄関にガガーリンとレーニン、四番目のツイート:店頭に並ぶ行列)

「阪急メンズ東京の玄関にガガーリンやレーニンを配した画像を加工して作ってツイッターで拡散した。阪急メンズ東京の管理者に強い不満を抱かせるのではないかと心配したが、反応は『面白いですね』。これらの画像がソビエトやロシアのファンをBUNKER TOKYOに惹き付けた。」

森氏にとって、ブランド「SOVETSKY1917」や「SS**YA TRYAPKA」(※編集部注: 報道に不適切用語を含んでいるため、ブランド名称の完全表記は不可能。以下、「SsTr」)がジバンシーや他の高級ブランドの横に並んでいる姿を観察するのは特に興味深かった。Bunker Tokyoのポップアップストアには、ミリタリー好きは「SOVETSKY1917」、ゴプニク(ヤンキーの意)・スタイルが好きな人は「Sowhat」や「T3CM」に惹き寄せられていった。SsTrは店頭に並んでいるブランドの中では一番人気で、男性も女性客も興味を示したという。

(ツイート:指導者Tシャツを持つ男性と女性スタッフ)

2週間のポップアップストアでは、10着以上用意した「SOVETSKY1917」のレインコートは1日で完売し、「FUTUREISNOWN」のオリジナルプリントTシャツも2、3日で完売するなど驚異的な成功を収めた。

(ツイート「SOVETSKY1917」の服) 


ロシアブランドブームは拡大する 新店舗で新たなる挑戦

2019年11月渋谷に新店舗「Petrushka」がオープン。森氏はそちらのエグゼクティブバイヤーを務めることとなる。ペトルーシュカは15平方メートルというかなり小規模な店舗で、ロシアや東欧の新鋭ブランドを、レディースを中心に展開予定。「Petrushka」のロゴは、ロシアブランド「SVARKA」のデザイナーが作成した。ストラヴィンスキーのバレエ音楽「Petrushka」に由来の店名を森氏は、響きがとてもロシア語っぽいので、すぐにロシアブランドの店だと認識されやすいのではないかと語った。 

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日本, ソビエト連邦, ロシア, ファッション
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