02:19 2021年10月19日
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ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相は、NATO(大西洋条約機構)は、アフガニスタンからの撤退後、アジア情勢を「刺激」しようとしているとの声明を表した。この情勢について、「スプートニク」は専門家に取材し、コメントを求めた。

「残念ながら、地域の地政学的配置は簡単なものにはなっておらず、包括的かつ多面的な協力と統合のシステムへの移行を抑制している。わたしたちは、現存する国家間協力のメカニズムを崩し、情勢を『刺激』するという目的をもった試みがなされているのを目の当たりにしている。アフガニスタンからの撤退後、北大西洋条約機構はその兵力を、中央アジア、南アジア、東南アジアなど、地域の別の場所へと配置替えをすると同時にこの地域にアフガンからの難民を送ろうとしている」と外相は指摘した。

またラヴロフ外相は、NATOは「20年にわたる試みの結果」に対する責任という問題を回避しているとも指摘し、「問題の解決は国際社会―特にアフガニスタンの近隣諸国に任せようとしている」と述べた。

ラジオ「スプートニク」に出演した政治学者で東洋学者のドミトリー・ヴェルホトゥロフ氏は、こうした行動は米国が戦略を変更したことによるものだと述べている。

「米国は自国の軍事費を節約し、アフガン人を維持するための費用も節約したいのです。そこで、これを近隣諸国に任せようとしています。米国政府は、今後10〜15年の戦略を変更したのです。複数の兆候から判断して、米国は自国の活動範囲をアジア・太平洋地域に移そうとしています。アフガニスタンは必要なくなったのです。自分たちに必要がなくなった今、米国はこの問題を中央アジア、また一部ロシアに丸投げしたのです」とドミトリー・ヴェルホトゥロフ氏は述べている。

一方、地域問題研究所の研究部長で、ロシア連邦付属金融大学の助教授でもあるドミトリー・ジュラヴリョフ政治学準博士は、米国は「すべての国を弱体化」しようとしているとの見解を述べている。

「米国政府はアジア諸国移民の波が再び現れ、欧州諸国と同じように、アジア諸国にも押し寄せ、それによりすべての国が弱体化することを望んでいます。つまり、難民の出る国、そしてその難民が向かう国々の双方を、です。これは、すべての国を相手にした火のない戦争です。冷戦とはまた違う、まさに火のない戦争なのです」とジュラヴリョフ氏は述べている。

米軍は2021年8月31日に、アフガニスタンから完全に撤退し、それによりNATOによる「自由の番人」作戦、「確固たる支援任務」は終了した。米国とその同盟国は、2001年、同時多発テロ事件の後、アフガニスタンに侵攻したが、その戦争は米国史上最長の軍事紛争となった。

2021年8月15日、イスラム過激派組織タリバン(ロシアでは活動禁止)が、戦闘もなく、カブールを陥落。アフガニスタンのアシュラフ・ガニ大統領はアフガニスタンを後にした。タリバンは、アフガニスタンは現在、完全にタリバンのコントロール下に置かれていると宣言している。

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