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    ロシア製レーザーが結核から人類を救う

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    3月24日は、「世界結核デー」だ。世界保健機関(WHO)によると、2014年に全世界で960万人が結核を発病し、150万人が死亡した。結核はエイズと共に今も主な死因となっている。ロシアには、この病から人々を救うための提案がある。

    結核を治療するために、薬物治療から手術まで様々な方法が用いられている。また紫外線による抗菌作用に基づいたレーザー治療もある。この治療法の開発が始まったのは今から25年前。1964年にノーベル物理学賞を受賞し、医療分野へのレーザー使用を最初に始めたアレクサンドル・プロホロフ氏が開発を始めた。

    結核のレーザー治療で重要なのは、レーザー波長を正しく選択することだ。ロシアの学者たちは、結核の原因となる結核菌が、短波長で死ぬことを証明した。またロシア科学アカデミーA.M.プロホロフ名称一般物理研究所の専門家たちは2003年、エストニアの専門家たちと一緒に、結核を治療するためのユニークなレーザー装置「マリヤ」を開発した。2005年にロシア科学アカデミー中央結核研究所で行われた臨床試験は、レーザー治療後に患者の8パーセントの肺の空洞が完全に閉じたことが示された。これは非常に良い結果だ。その他にも研究によってレーザー治療後に患者が結核菌のキャリア(保菌者)ではなくなったことが示された。

    しかし、このような素晴らしい結果が出ているにもかかわらず、ロシアの学者たちの開発はまだ広く普及されておらず、ロシアの複数の医療センターで薬物療法と一緒に用いられているだけだ。

    開発者の一人であるA.M.プロホロフ名称一般物理研究所・共振現象研究室のゲンナージー・クズミン主任研究員は、通信社「スプートニク」のアンナ・オラロワ記者のインタビューに応じ、結核のレーザー治療法について、次のように語ったー

    「我々は、レーザー治療法と感染症の診断方法の開発に取り組んでいます。これは重要です。なぜなら薬物療法は壊滅的な状態に近いからです。人々は抗生物質に慣れています。そして細菌が慣れると、抗生物質が効かない状況が訪れます。数多くある抗生物質の中から自分に合うものを選ぶ必要があります。すなわち、自分の病気や細菌に作用する抗生物質を選ばなければならないということです。」

    クズミン氏は、人類はレーザー治療法を用いる運命にあるとの確信を示している。様々なタイプの波、つまり様々なタイプのレーザーのおかげで、このメソッドは事実上あらゆる病気の治療に使用することができる。ロシアでは結核の他に、乾癬や気管支の病気の治療、また婦人科、外科、さらに子供の気管支鏡検査などでもレーザー療法が用いられており、成果を出している。クズミン氏は、次のように語っている‐

    「結核だけではありません。私たちは当初から、最も深刻な病気に取り組むと決めました。しかしこの方法は、あらゆる炎症過程の治療で使用することができます。最も重いタイプの空洞を持った結核の場合、私たちはファイバーを使って空洞の中に侵入します。放射線を分散させる特別な先端部分が必要となりますが、私たちはこれをつくりました。私たちの研究所の敷地内には、ファイバー光学センターがあります。私たちは、紫外光を透過させる薄い繊維をつくることを習得しました。私たちは鼻から、あるいは,肺穿刺(はいせんし)によって内臓の炎症を局所的に治療することができます。」

    最新データによると、ロシアの結核死亡率は1990年代と比べて半減した。しかし全体として発症率は今も高い水準にある。ロシアでは2014年、13万6168人が結核を発病した。日本の2014年の結核発病者は1万9615人。プロホロフ研究所の開発が役立つに違いない。

    ゲンナージー・クズミン主任研究員
    © 写真: Anna Oralova
    ゲンナージー・クズミン主任研究員

     

     

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