14:16 2020年06月07日
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ヨーロッパ南天天文台(ESO)の研究グループは、地球からわずか1000光年の場所にある「太陽系に最も近い」ブラックホールを発見した。米ビジネス・インサイダーが報じた。

ブラックホールとは、強い重力のため物質だけでなく光さえ脱出できない天体のこと。そのため直接見ることはできないが、その周りを回っているものは見ることができる。研究グループが、連星(2つの恒星が共通重心の周りを回っている天体)「HR 6819」を観察していたところ、その星の一つが40日ごとに見えない物体の周りを回っていることに気がついた。

そこで研究者らは、チリのラ・シア天文台の望遠鏡で観測を行ったところ、「HR 6819」は2つの星がお互いの重心の周りを回っているのではなく、3つの天体がお互いの軌道に影響を与えていることがわかった。そして、その3つ目の天体には、少なくとも太陽の4倍の質量があることも判明した。

研究グループのトーマス・リビニウス氏は、プレスリリースで「太陽の少なくとも4倍の質量を持つ目に見えない物体は、ブラックホール以外にあり得ない」とコメント。さらに研究チームは、「HR 6819」は連星ではなく、実はブラックホールを含む3つの天体からなるものだったと発表した。

研究者らは通常、ブラックホールから発せられるX線を手掛かりにして、その発見につなげている。しかし、今回のブラックホールはX線を放出していなかった。リビニウス氏は「銀河系には数億個ものブラックホールがあるはずだが、私たちが知っているのはごく一部」と述べている。

中国科学院国家天文台は2019年、「ふたご座」の方向およそ1万5000光年先にある青白い恒星を観察したところ、この恒星が太陽約70個分の質量を持つ巨大なブラックホールとペアを組んだ連星であることを突き止めている。

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