22:33 2020年11月26日
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ロシアのサハ共和国(ロシア北東部)で観測された温暖化による異常な高温は、同地の永久凍土に眠る炭疽菌に罹った動物の遺体があらわになったり、危険な古代の細菌が放出されるリスクを増大させる。ロシア科学アカデミー永久凍土研究所のアレクサンドル・フェドロフ副所長がスプートニクに語った。

サハ共和国のベルホヤンスクでは6月20日、最高気温が38度に達した。この記録的な高温は世界気象機関の関心を集めており、調査が行われた後、気象学に関する「記録簿」に記載されるかもしれないという。

フェドロフ氏によると、サハ共和国の気候変動はここ数十年でかなり明らかになってきた。

フェドロフ氏は「この問題(永久凍土が溶けることで、炭疽菌の胞子が潜む動物の遺体があらわになる)は、温暖化になる前から存在していた。川の進路が変化する過程で、そういった動物の埋葬地が見つかることが時々あった。温暖化によってこのリスクはさらに増大する」と説明した。

フェドロフ氏によると、永久凍土が溶けることで別の問題が発生する恐れがあるという。

フェドロフ氏は「永久凍土の溶解に伴い、多くの古代の細菌が放出されている」と指摘している。

ロシア科学アカデミー極東支部太平洋地理研究所のセルゲイ・ダヴィドフ主任研究員も同様の意見を述べている。

ダヴィドフ氏は「ロシアの国土の10%以上は永久凍土。これは何百万年も前に形成された岩石氷河だ。(中略)かつてそこにはマンモス、ジャコウウシ、ケブカサイなどが生息する巨大な生態系が存在し、それらの動物固有の病気もあった。これが全て氷で閉じ込められていたのに、凍土は今融解している」と述べた。

さらに、ダヴィドフ氏によると、マンモスの遺体から炭疽菌が発見されたという。

また同氏は、サハ共和国などロシア北東部に住む先住民族、ユカギール人はかつて死亡率の高い天然痘の流行で数が減少していたことも指摘した。

ダヴィドフ氏は「天然痘が永久凍土のどこかに眠っている恐れがある。過去にあった流行を研究する必要がある」と強調した。

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