フィヨン氏のような政治家は、伝統的な反露政治は新たなアプローチに席を譲る必要があると考える、非常に大部分の欧州人の意見を反映している。
反露制裁の廃止と、テロと不法移民問題でのロシア政府との協力に賛成するフィヨン氏の成功は、センセーションを呼んだ英国のEU離脱とトランプ氏の米大統領選挙勝利と同列に並ぶ。
「全てのトレンドは今、ロシアに対抗する厳しい方針から離れ、ロシアには自らの影響圏があるという事実を受け入れることを示している」とニューヨーク・タイムズは報じる。
フィヨン氏の外交政策での考えは多くの点でフランス伝統的なもので、シャルル・ド・ゴールの方針を思い起こさせる。彼は1959年から69年にかけて大統領のポストにいた間、ソ連と十分に有効的な関係を保った。
同紙は、ロシアとの関係改善を掲げて権力の座についたトランプ氏や東欧の一連の諸国で最近選出された首脳たちは、この問題について話し合える可能性が十分あると指摘。
同紙によると、国際舞台でロシアの影響力が伸びていく状況で、欧州地域の諸国には3つの代替案がある。それは、厳しい反露方針を続けること、ロシア支持に堂々と移行すること、世界のパワーバランス変化をようやく認めることだ。