安倍元首相死去にロシアの一般人からもショックとお悔やみの声

安倍晋三元首相が奈良市での演説中に銃撃された事件は、ロシアでも速報として一斉に取り上げられ、数時間の間回復を願う声が寄せられていたが、かなわなかった。安倍氏の死去を受けた、ロシア人の反応の一部をご紹介する。

劇場で働く男性は「まさかこんなことが起こり得るとはいまだに信じられません。安倍さんはロシアに最もよくしてくれた日本のリーダー。今の日本の首相は全く良いと思いません、ロシアに対する姿勢も、制裁そのものも」と話した。

日本とのビジネス促進に取り組む女性は「政治家として尊敬していました。日露の友情を深めようとたくさんの仕事をしてくれた唯一の政治家だと思います。そして今の日本のポジションを良しとしていませんでした」と惜しんだ。

日露交流に取り組んできた弓道家の男性はこう話した。

「とても大きい喪失です。安倍さんは今の日本で最も良識のある政治家のひとりだったと思います。安倍さんが首相だったときは日露関係は純粋に、善隣友好的だったし、政治経済も、市民の交流もどんどん活発になる傾向にありました。私はご家族やご友人に心からお悔やみを述べたい」

安倍氏も出席した日露交流年の開会式に同席できたことが一番の思い出だという。

日本語を学ぶある女子大生の夢は外交官だ。日本に赴任して、日本との関係を良好にすることを目標にしている。

「非道な殺人を断固非難します。卑怯にも背後から殺害するなんて、犯人に相応の罰が下ることを望みます。かける言葉もないくらい、日本の国民の皆さんに心から哀悼の意を表します。ロシア人の誰もが安倍さんの名前を知っており、日露関係の強化にはかりしれない貢献をしてくれました。」

2年前に首相の座から退いた後も、安倍氏がロシア人に最も認知され、記憶されている日本の政治家であったことがよくわかる。日本人の筆者のもとには、普段の日本との交流の有無に関わらず、ロシア人からお悔やみのメールが届いている。

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