ウクライナ崩壊の責任は西側諸国にある＝ラブロフ外相

ロシアのラブロフ外相は20日、ウクライナに関する国連安全保障理事会の会合で演説し、西側諸国は「ミンスク合意」を履行不能にしたため、「ウクライナの崩壊」とその内戦の扇動に直接的な責任を負っていると述べた。19日から26日まで米ニューヨークで第78回国連総会が開催されている。

ラブロフ外相は、米国とその同盟国はソ連崩壊後、ウクライナの問題に明らかに干渉し、彼らがウクライナで危機を「たくみに工作」した事実は知られていると指摘した。

「（米国とその同盟国が）ウクライナ危機をたくみに工作した事実はすべてずいぶん前から知られているが、あらゆる方法で事実の露見を防ぎ、2014年までのすべての歴史を書き換えようとしている」

ラブロフ外相によると、西側諸国には公明正大な論拠がないため、彼らはウクライナ紛争の原因に関する実質的な対話を避けている。

「西側諸国は、事実および国連憲章のすべての条件に対する尊重に基づいた実質的な対話を避けている。どうやら、彼らには誠実な対話をするための論拠がないようだ」

ウクライナとの和平交渉について

ラブロフ外相は、ロシアは今もウクライナに関する交渉を拒否していないと強調した。

「交渉について言えば、我われは今も交渉を拒否してはおらず、これについては何度も、つい最近のことも含めて、プーチン大統領が述べている」

ラブロフ外相は、会場にいたブリンケン米国務長官に向かって、ウクライナのゼレンスキー大統領がプーチン大統領との交渉を禁止する法令に署名したと指摘した。

「米国がそれほど交渉に関心を持っているのであれば、ゼレンスキー氏のこの法令の取り消しを指示するのは難しいことではないと思う」

クリミアとドンバスについて

ラブロフ外相によると、キエフ政権はクリミアとドンバスの住民を代表することはできない。ラブロフ外相は、したがってこれらの地域で住民投票が実施された後に西側諸国がウクライナ政府を支持することは民族自決の原則に反しており、構成主体の内政への重大な干渉だと強調した。

ラブロフ外相は、西側諸国は自分たちの打算的な地政学的ニーズに応じてのみ、国連憲章の原則に訴えていると強調し、そのような行動は必然的に世界の安定を揺るがし、現存する緊張を悪化させ、新たな緊張の源を煽ることにつながると指摘した。

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