03:44 2020年11月25日
新型コロナウイルス
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80以上の研究から得られたデータから、新型コロナウイルス感染による脳の損傷の全体像が米研究者らによって明らかになった。この研究結果は、てんかんに関する学術誌「European Journal of Epilepsy」に掲載されている。

新型コロナウイルスのパンデミックの間、臨床医は、脳卒中、意識障害、頭痛、けいれんなどウイルス感染に関する数百に及ぶ文書で神経系の合併症を報告してきた。しかし、これまでのところ、これらの症状のテーマに関する論文は出されていない。

米ベイラー医科大学とピッツバーグ大学の研究者らは今回、新型コロナウイルスの患者617人の脳波データを測定、分析した。脳波測定は、脳の電気的活動を評価するためのもの。この検査は通常、刺激に対する反応が遅い患者、けいれん、コミュニケーション障害、抑制状態、人工的な昏睡状態から抜け出せない患者に対して行われる。

ベイラー医科大学はプレスリリースで、「(新型コロナウイルス感染者で)神経系の合併症を持つ患者が600人以上見つかった。以前、このケースを目にした時は単なる偶然の一致だと思っていたが、これは今、新型コロナウイルスに関連していると確実に言うことができる」という神経学・神経生理学のズルフィ・ハネーフ准教授の言葉を引用している。

脳波測定で見つかった最も多い異常は、前頭葉を中心とした抑制状態や異常な放電。そして、患者の約3分の1に前頭葉で異常がみられることが明らかになった。この測定データより、研究者らは脳内の電気信号が異常を示した場所に着目した。

ハネーフ氏は、「がウイルスの進入口である可能性が高いことが知られている。つまり、(脳の異常は)その進入口のすぐそばにある脳の一部に関係性があるようだ」と指摘している。

脳に損傷を受けた新型コロナ患者の平均年齢は61歳。その患者の3分の2が男性、3分の1が女性であることが分かった。また、研究者らによると、高齢男性は新型コロナウイルス感染のハイリスクグループに当てはまる。

さらに脳波測定で見つかったいくつかの異常は、患者が新型コロナウイルスから回復した後に脳の損傷が改善されるのかどうかを疑問視するほど深刻な状態だという。

ハネーフ氏は、「脳は回復できない臓器であるため、少しでもダメージを受けてしまうと後遺症が残る可能性が高い。脳の損傷から完全に回復することはできない」と指摘している。

しかし、脳の異常が新型コロナウイルスによって引き起こされているという明確な証拠はない。研究者らによると、これらの異常は感染者が酸素吸入や人工呼吸器をつなぐ事態に陥ったこと、新型コロナウイルス感染中に悪化した心臓の問題や、副作用と関連している可能性があるという。

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