2012.07.22 , 00:05

シリア問題の真の解決を目指して努力するロシアと中国

シリア問題の真の解決を目指して努力するロシアと中国

ロシアと中国は、シリアに関する国連決議案に拒否権を行使した後、欧米諸国と激しい意見の応酬を重ねてきた。  決議案は、フランス・ドイツ・ポルトガル・英国・米国が準備したものだったが、露中両国の考えでは、シリア問題への外からの武力介入に道を開くものだとして、この案は拒否されたのだった。

 ロシアと中国はシリアをめぐる決議案採択あたり、この9か月間で3度目の拒否権を行使したことになる。欧米諸国の代表らは、露中に対し、あたかも両国がシリア国民を助ける気がないというかのように激しい非難を浴びせた。おまけに米国は、アサド体制に反対するため、国連の承認なしに行動する事も辞さないとまで言い出す始末だった。  

 ロシア外務省のアレクサンドル・ルカシェンコ報道官は、シリアで暴力行為がエスカレートしている責任をロシアになすりつけようとの試みは「絶対に受け入れられないし、ひどい中傷である」として反発し、世界の国々に対し、国際社会が様々の紛争に今後どう対応してゆくつもりなのか、よく考えるよう訴えた。

 一方中国は、バランスを欠いた思慮不足の決議案を、欧米諸国は、国連安保理事会で通そうと試みたと指摘した。新華社通信のコメントの中では「ロンドンやワシントンの政治家達が関心を持っているのはただ一つ、ダマスカスの手を縛る事だ。その際、英米両政府は、反政府勢力が創り出している暴力行為に対しは、穏やかに接し、彼らを鼓舞さえしている」-そう述べられている。

  シリアは再び、国連加盟国の意見を分裂させ、スキャンダルを背景に、全体として恐ろしいシナリオが予想されている。欧米と彼らの立場に近い国々は、アサド体制の最後は運命づけられたもので、彼が退陣するのを「助ける」必要があると確信しているのだ。しかし、その後はどうなるのだろうか? シリアが崩壊の瀬戸際に立たされるような紛争が続くだろう。

 VOR記者は、ロシアの政治学者セルゲイ・デミジェンコ氏の意見を聞いてみた―

  「シリアの現体制を、よく考えずにバッサリ切ってしまうような事をしてはなりません。そんなことをしたら、全く予測もつかない地政学的影響が出てしまいます。現在、選ばれているのはシリアを動揺させ不安定化させる方針です。その裏にいるのは、サウジアラビアとカタールで、彼らにとって、中東の今や唯一の世俗体制であるシリアは、のどに刺さった骨のような邪魔な存在なのです。」

  もし武力によるアサド体制打倒が、それでもやはりうまくいったとしたら、イスラム過激派が権力の座に着くことは避けられない。そして、彼らの次の標的はイスラエルとなるだろう。なぜなら、イスラエルと平和的に共存できるようなイスラム主義者はいないからだ。そうした混乱の中で、シリアに保管されている化学兵器が戦闘員やテロリストの手に渡る可能性もある。

  モスクワ国際関係大学国際調査研究所文明パートナーシップ・センターのヴェニアミン・ポポフ所長は、そうした危惧を抱いている一人だ―

  「暴力のエスカレートが、恐ろしい結果をもたらす恐れがあります。なぜなら化学兵器が『アルカイダ』の手に落ちれば、彼らはまずそれを、米国あるいはイスラエルに対し使うと思われるからです。この火事を、できるだけ速やかに消し止め、平和的手段で調整しなくてはなりません。」

  しかし残念ながら、事態は、後戻りするばかりように見えるのだがどうだろうか。

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