2013.08.16 , 15:30

G20、透明性と予測可能性

G20、透明性と予測可能性

   G20参加国のいずれの国で行われる貨幣・金融政策の変化も入念にチェックされ、明確に説明されたものでなければならない。ロシアはまさにこの相互的な原則が国際金融システムの堅実性とその目的である安定化を高めることを主張している。これについてはG20の全参加国が言葉の上では支持を表明している。だがここ最近、先進国経済がとる刺激策は開発途上国に一層ネガティブな効果をもたらしている。

   フランスとドイツは、日本が日本製品の価格を下げ、輸出を拡大する目的で2012年11月から円のレートの20%切り下げに踏み切った後、「通貨戦争」の脅威を直接口にした。

   ドイチェ・バンクの主任エコノミストのヤロスラフ・リソヴォリク氏は、通貨戦争は、すべての世界経済が現在切実に必要とする安定した成長に反対して行われていると指摘し、次のように語っている。

 

「平価切下げ競争は危機にある世界経済の復興の可能性を急激に縮小するものだ。事実上これは保護主義にあたる。通貨コントロールを行い、国と国が互いに閉鎖しあうことで国際取引量が急激に減り、経済成長速度がダウンする。ほかの国に損害を与えるような通貨切り下げは決してしてはならない。」

 

 国の通貨レートの人工的な切り下げで経済成長へてこ入れすることには、まさに発展途上国の側から、特にBRIKS諸国から激しい反対の声が上げられた。外貨市場にはもうひとつ危険なわながある。いわゆる量的金融緩和政策がそれだ。これは中央銀行が金融資本の買占めに着手し、経済に資金を供出するという従来の方法ではない貨幣政策だが、絶望した政治家らにとっては経済救済の最後の手段とされている。どんな刺激策も功を奏さないが、政権の側からの行為を目に見える形で示さなくてはならないときに用いられる。昨今、この量的金融緩和政策に積極的に逃げ込んでいるのが米国だ。ドイチェ・バンクの主任エコノミストのヤロスラフ・リソヴォリク氏は、こうした政策には逆の面も存在し、ほかの経済にインフレとファンドのバブルを引き起こしてしまうとして次のように語っている。

「迅速に流入する資本は同じようにさっさと引いていくもので、これは不安定を作る前提条件となってしまう。現在世界市場では、米国が量的金融緩和政策をストップし、市場に放出した流動資本の回収に乗り出すのではないかと恐れられている。多くの投資家が発展途上国からの資本、資金の流出を恐れている。これはルーブルなどの通貨に圧力をかけることになってしまう。」

 

 こうした問題は9月サンクト・ペテルブルグで実施されるG20サミットの場で話し合われる。いつ、どういった方法でこうした刺激策が使われうるか、あらゆる方面が受け入れることのできる、わかりやすい基準が必要とされる。ロシアのアントン・シルアノフ財務相は、「予測の可能性」が主要な問題となるのではないかとの見方を示している。

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