2013.10.23 , 16:50

北京の陰謀:露・印・モンゴル首相、中国に集まる

北京の陰謀:露・印・モンゴル首相、中国に集まる

   いま中国を3ヶ国の首相が同時に訪れている。ロシアのドミートリイ・メドヴェージェフ首相、インドのマモハン・シン首相、モンゴルのノロヴ・アルタンホヤグ首相だ。偶然かも知れない。しかし専門家の多くが、深長な意味を読み込んでいる。問題は、ここにある陰謀が、経済的なものか、政治的なものか、ということだ。

   政治研究・予測センターのアンドレ・ヴィノグラードフ所長は、3ヶ国首相の同時招集は、米国と日本が進める中国方位戦術への対抗する意味のものであろう、と語っている。

   「事が策謀じみているのは、習近平氏が今夏国家主席として米国を訪問し、それが成功裏に終わったので、表立って反中国方位網政策を展開することが難しいからだ。ひとつランクを落として、首相の李克強氏ならば、比較的自由な行動が取れる。そこで、東アジア地域ないしユーラシア全体との関係のあり方をバランスするために、パラレルな政策を展開するべく、首相が動いているのだ。つまり、北京は、一方では世界の最強国および地域の最重要国同士として、米国とコンタクトをもつ。しかし同時に、東アジアの大国であるロシア、インド、モンゴルとも対話を進めて行こうというのである」

   一方、ロシア科学アカデミー極東研究所のアンドレイ・オストロフスキイ副所長は、経済的側面を強調する。3ヶ国の首相が同時に北京を訪れたことは、何ら策謀に基づくものではなくて、世界最大の投資国である中国と投資協力を拡大したいという共通した経済的関心によって説明されるものである、とオストロフスキイ氏。

   「外国からの投資に不足している国々が、寄らば大樹と太っ腹の旦那のもとに駆け集まることに、何の不思議があろうか。ロシア・インド・モンゴル3ヶ国首脳はそういうわけで一堂に会したのである。第一にくるのは経済的関心である。経済的結びつきの後には政治的な関係が生じることだろう。しかし今日最も重要なのは、それは経済である、経済なのである」

   なお、メドヴェージェフ首相の訪中で、約20の政府間・企業間合意に調印がなされた。ロシアの石油ガス開発に10億ドル規模の中国資本が投入されることも決まった。こうした経済合意の背景にも、政治的コンテクストがあるのである。エネルギー安全保障なしに中国が世界最大の経済大国になることは不可能なのであるし、ロシアは多角的外交を進め、アジア太平洋地域に大きく方向転換している最中なのである。

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