2014.05.21 , 12:22

   モスクワで他の国の首都と同じようにイベント「ミュージアム・ナイト」が開かれた。少なくとも博物館「サドーヴォエ・カリツォー」では、有名な米映画のように展示物が「息を吹き返し」、訪れた人々を喜ばせた。

  オリガ・イワノワ=ゴリツィナさんが館長を務める博物館「サドーヴォエ・カリツォー」で起きた奇跡は、神秘的な古代の遺物ではなく、歴史的衣装の復元に取り組んでいるモスクワの団体に所属するメンバーたちの努力によって起こった。彼らは、ヴォードビル「結婚は堪えがたい」を上演した。ヴォードビルとは、ロシアの貴族の家で、貴族やその使用人たちが、テレビやインターネットのない退屈な毎日をしのぐために自ら上演していた劇の形態だ。

   その昔、ヴォードビルは、初めに台本が書かれ、音楽が作曲され、そのあと俳優が選ばれ、そして衣裳が縫われた。今は予算が少なく、復元に携わる愛好家たちの製作の可能性も低くなっているため、現存する衣装とその持ち主が集められ、彼らのために劇がつくられる。

   「結婚は堪えがたい」は、コメディーだ。父親に結婚を禁止され、その父親が亡くなり40日間の喪に服したあと、仲人の女性に結婚相手を見つけるように依頼する若い女性の物語だ。

   使用された衣装はすべて、古い衣装を見本にしたり、古い絵や写真を参考にしながら、昔の技術に従って参加者たちが自ら縫ったものだ。たとえば、1812年にモスクワに最初にやってきたフランス騎馬砲兵隊の将校の衣装などが製作された。この衣装を所有者する男性は、取り囲む女性たちに、重いベアスキン帽子は装飾の要素だっただけでなく、サーベルの攻撃から保護する役目もあったなど、デザインの特徴について、喜んで説明した。またこの男性の友人は、モスクワ郊外で開催されているロシア軍とフランス軍の戦いを再現するイベントに、大きな馬に乗って参加しようとした時のことを語った。

   博物館「サドーヴォエ・カリツォー」がある屋敷の中庭では、ダンスも催された。現代のテープレコーダーから流れる音楽に合わせて、古い衣装の復元に取り組むクラブのメンバーたちが、訪れた人々に厳粛なメヌエットや情熱的なマズルカ、また「悲しげで物憂い」英国の感情を抑えたダンスを指導した。

   また深夜に近づくと博物館のホールでは、「私たちのおばあさんたちの秘密のクロークルーム」と名付けられたインタラクティブなショーも開かれ、17-19世紀の女性の衣裳が披露された。訪れた女性たちは、当時これらの衣装を身につけていた女性たちに同情の意を表し、男性たちはコルセットやペチコートのみを着て登場した女性たちに同情するのではなく、感嘆していた。

 

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