2014.11.26 , 14:00

日本の対中・対韓関係、雪解けどころか氷河期へ

日本の対中・対韓関係、雪解けどころか氷河期へ

日本は25日、近隣諸国との領土問題に関して、相次いで抗議の声を上げた。まず韓国に対し、竹島における韓国の軍事演習について。次いで中国に対し、尖閣諸島周辺海域への中国公船の侵入について。日本政府はAPEC北京サミットを機に近隣諸国との関係が改善することを期待したが、はかない望みであった。地域情勢はいま、どれほど深刻なのだろうか。

日中関係はここ数年、緊張と冷え込みが続いている。しかしAPEC北京サミットで安倍首相と習主席が会談したことで、緊張はピークを過ぎたと見られた。日本政府は、近隣諸国との関係改善への期待を高めた。「しかし<春>は長くは続かなかった」とロシア科学アカデミー極東研究所のワレリイ・キスタノフ氏は語る。

「両国関係の間の氷は確かに解け始めたかに思われた。しかし、日中間を隔てる氷塊はあまりに大きくなっていた。すぐに解けきることは期待できない。安倍・習会談には大きな期待がかかっていた。日中共同声明も発表され、「両国は関係改善への道を模索する」と宣言された。ところが直後、その一文への解釈が両者でまちまちになっていることが明らかになった。中国側は、日本が尖閣諸島をめぐる領土問題の存在を認める、とこれを解した。日本側は、尖閣諸島は自国の領土であり、議論の余地はない、と従来の立場を繰り返した。これで、共同声明の意義はすぐさま低下してしまった。せっかくの首脳会談も日中関係改善の画期とはならないのだ、という理解が生まれた。今回の中国船の一件で、そのことが改めて確認された」

日韓関係もそれに劣らず緊張している。理由はやはり、日本が自らの軍国主義的過去と決別できないでいることだ。「そのことの延長に領土問題がある」と朝鮮専門家のコンスタンチン・アスモロフ氏。

「トクト(竹島)をめぐる問題は、韓日双方において、国内の鬱憤を晴らす目的で、愛国主義者らに非常に積極的に利用されている。そのことが情勢の悪化に拍車をかけている。韓国では愛国主義団体がトクトを舞台に国粋主義的映画を撮影した。日本がトクトに侵入し、韓国の沿岸警備隊がそれを撃退する、という筋書きだ。こんなありさまでは、関係改善など期待できない。おそらく、日本でも韓国でも、ポピュリスト政治家らによって、領土問題は当分の間、利用され続けることだろう」

しかし、疑問が残る。韓国の軍事演習と中国公船の係争諸島周辺海域への侵入が重なったことは偶然だろうか。それとも、中韓が示し合わせてとった対日行動なのだろうか。キスタノフ氏の考えはこうだ。

「中国船と軍事演習、二つの事象が相互の調整によるものであるかどうか、正確なところはわからないが、そこにはある種のロジックがある。日本の韓国との関係は、中国とのそれと同じく、相当、険悪だ。その一方、韓国と中国は歩み寄りを進めている。中国首脳は史上初めて、最初の訪問先に平壌でなくソウルを選んだ。そのことは偶然ではなかったらしい。そのことは中国の外交方針の転換を意味していたのだ。ひいては、地域における複雑な変動を」

こうした中、地域における日本にとっての安定化要素になり得るのが、ロシアとの関係である。APEC北京サミットでは安倍首相とプーチン大統領が90分にわたる会談をもった。会談後の声明で、日本が米国の圧力を受けて対ロ制裁に加わったにも関わらず、来年プーチン大統領の日本訪問が実現することが明らかにされた。

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