09:00 2020年10月25日
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ナゴルノ・カラバフの状況 (36)
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アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領は未承認国家「ナゴルノ・カラバフ共和国」と隣接する複数の地区であわせて7つの農村を共和国による「占領」から解放したと発表した。これに対し、ナゴルノ・カラバフ共和国のアライク・ハルチュニャン大統領は前線で自ら指揮を執り、反撃の態勢を整えている。

アリエフ大統領はツイッターに投稿した中で、「アゼルバイジャン軍はマダギズ村にアゼルバイジャンの旗を掲げた。カラバフはアゼルバイジャンのものだ」と記した。アゼルバイジャン軍はそのほか、境界ライン上で6つの農村を制圧した。

アゼルバイジャン軍はナゴルノ・カラバフ共和国の首都ステパナケルトに空爆を加えており、首都上空ではおよそ1時間にわたって警報が鳴り響いた。この空爆では複数のインフラ施設が破壊された模様。

境界ライン上では複数の農村がアゼルバイジャン軍に制圧されたものの、共和国軍側は反撃の態勢を整えているという。ナゴルノ・カラバフ共和国のアライク・ハルチュニャン大統領はフェイスブックへの投稿で「国防軍は激しい戦闘の末、さらなる反撃の態勢を整えた」と記した。ハルチュニャン大統領は3日朝に前線へ向かい、前線で指揮を執っている。

ハルチュニャン大統領によれば、アゼルバイジャン軍の攻撃は21世紀に入ってから世界的にも前例のない規模だという。戦闘にはシリアのテロ戦闘員に加え、トルコ軍の特殊部隊が動員されている、と記している。

​また、アルメニアのニコル・パシニャン大統領は国民に向けた演説の中で、ナゴルノ・カラバフ共和国との境界ラインを数万人のアゼルバイジャン軍が攻撃していると説明した。アゼルバイジャン軍は大規模な兵力に加え、戦車や戦闘車両、ロケット砲、無人機、爆撃機を投入しているという。各拠点に対し、アゼルバイジャン軍側は150人から200人の兵を投じており、一連の戦闘で制圧された地区も多いものの、戦略的に重要な拠点は制圧されていない模様。

​アルツルン・オワンニシャン国防相によれば、アルメニア軍は27日に勃発したこの紛争で、アゼルバイジャン軍の無人機を合わせて113機撃墜したほか、装甲車250台を破壊した。また、10月3日の戦闘だけでアゼルバイジャン兵440人から450人近くをせん滅したという。アルメニア側によると、アゼルバイジャン軍の戦死者はすでに数千人に達している。

ナゴルノ・カラバフ紛争
紛争はナゴルノ・カラバフ自治州がアゼルバイジャン・ソビエト社会主義共和国からの離脱を宣言した1988年2月に始まった。1992年から1994年の武力衝突でアゼルバイジャンはナゴルノ・カラバフ及び隣接する7つの地域の支配権を失った。

アゼルバイジャンは領土保全を主張しているが、未承認国家ナゴルノ・カラバフは交渉当事者ではないためアルメニアがナゴルノ・カラバフの利益を擁護している。

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戦争・紛争・対立・外交, アゼルバイジャン, アルメニア
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